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スレッドNo.2890

対岸の桜と川の光かな

昨日は快晴だったが、前日は雪だったので地面は冷たく日差しで風が起こり、九年ぶりくらいで吟行の頭取をやらされたが、善福寺川緑地公園は冷たい風が強く、なんと和田堀公園の往復吟行はわたくしひとりで、残り11名は高級億ションのサロンで外の景色を眺めて作るだけというアキレタブラザースにシスターズばかりで、まあ、皆高齢者ばかりで無理はないので、ひとり吟行という何のために残りの俳人が来たのかと思えば、二次会の中国料理最高位「特級厨師(とっきゅうちゅうし)」を史上最年少で取得した孫成順(ソン・セイジュン)の店「中國名菜 孫」阿佐ヶ谷店目当てで、猫髭吟行会の二次会は美食倶楽部にありという、二次会目当ての俳人ばかりで、なるほど二次会では舌鼓を打つ音ばかりで俳句の話をする俳人は一人もなかったが、とにかく特級厨師のヌーベルシノワ(新中華)はそれもむべなるかなの絶品料理で、みな寒かった昼間の吟行を忘れて温まったと満腹満足して御帰還遊ばれたので、こんなにおいしい吟行は初めてだと、わたくしだけ喜んでいいのかわからない複雑な吟行でした。

兎波さんのところはまだライフラインは復旧しませんか。
明日は13年前の2011年(平成23年)3月11日に東日本大震災の起こった日。その時は母の避難と親族の安否確認で俳句どころではないので三月は俳句を休みましたが、わたくしの田舎は井戸水を汲んで未だにプロパンガスなので煮沸して使ったり、青年団が水運んでくれてたので、電気がないだけで夜は蠟燭で昔のようだとのんびりして、

  ふだん着でふだんの心桃の花 細見綾子

の一句を胸に、年年歳歳花同じくしてで、桜の咲くころ、三月末には吟行句会に参加していたと記憶します。うろ覚えだけど、

 桜狩津波のにほひする人と 猫

といった句を読んだ記憶があるので。

まあ、人生いろいろあらあなで、人様から見るととんでもない波乱万丈の生き方をしているように見えても、本人が人様をほとんど気にしていないので、「命があるだけ丸儲け」でのんのんずいずい仲のいいひとたちと暮らしていると、どんな逆境でも最悪の事態にはならず、そんなこともあったかねえで、忘れてしまえるように思えるし、古来稀の古稀を過ぎたらだんだん仏様に近づいているので好きなことが出来れば快適という日が必ず訪れる。長い夜はあっても明けない夜はない。自由に生きるというのは思いやりを忘れずに誠実に生きることでいつか身につくとわたくしは信じています。

写真は「孫」のランチ1200円。みなうまくて1200円が安いと思えたほどだが、最後のデザートの「椰子羔」はこれだけで1200円出すからもうひとつ食わせろという逸品。ココナッツのババロアが杏仁豆腐のようなバニラクリームのような不思議なミルキーな甘さで山査子(さんざし)のソースが蜜柑でもオレンジでもない酸味とのマリアージュに恍惚。生きてて良かったあというこんなおいしいデザートは生まれて初めてですわい。死ぬまで毎週通って「椰子羔」に出会えたらその一日は薔薇色の人生と化すだろう。

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