じやんけんの勝負はあひこ桃の花
ラスカルのリクエストで桃の花を壁紙に。近くの庭園には桃の花と並んで黄色の土佐水木が聳えていて、奥には桃の花よりピンクが濃い利休梅が咲いている。先週の水曜日は初雷のあとすさまじい春吹雪で牡丹雪があっと言う間に辺りを雪景色にしたが、今週は26℃を越す夏日で、田中邦衛の顔になる顔面神経麻痺も嘘のように治りかけている。花粉症も追い打ちをかけてきたが、これはマツキヨの目薬マリンアイALGで嘘のように痒みが引いた。毎年花粉の時期はきっこ式ニンニクカレーを毎日食べていたが、さすがに国が認める後期高齢者ともなると胃がもたれて毎日食べるわけには行かなくなったが、いやマツキヨ偉い!
「野遊び」の句には、
野遊びの終りはいつもただの道 西原天気
という待っている家族の家の灯が見える秀句があり、「桃の花」の句には、
ふだん着でふだんの心桃の花 細見綾子
という、東日本大震災の時にわたくしを支えてくれた秀句があるが、孔子先生も「匹夫も志を奪ふべからず」と言っているのでわたくしも臆せず詠んでいきたい。
ふるさとの村のはづれの桃の花 猫髭
昭和の昔はどこの村にも桃の花が咲いていた。これは桃の木に厄災を祓うという伝説が中国古来よりあり、日本最古の『古事記』にも伊邪那岐命が亡き妻の伊邪那美命を訪ねて黄泉の国へ行った帰りに黄泉の鬼に襲われたところを桃の実を投げて逃れたという神話があり、「桃太郎」といった鬼退治の御伽噺をはじめ、昔は桃の木を邪気を払う神聖なものとして村の結界に植えていたのだと思う。桃の節句も同じ流れだろう。この季節、常澄村(つねずみむら)の外れの桃の花の鮮やかさが水戸にバス通学していた頃のわたくしの記憶に鮮やかに残っている。