大雑把に母の肩揉む秋日和
>フランク・ザッパ&マザーズ・オブ・インヴェンション、ボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズ、アサヒビールのスーパードライという3つの宝物
レゲエの神様ボブ・マーリィとスーパードライは知っていると思うのですが、フランク・ザッパ&マザーズ・オブ・インヴェンションはかなりマニアックなファンでないと御存知ないと思うので大雑把(音楽用語ではフランクザッパとルビを振ります)に説明すると(笑)アメリカで1964年から1975年にかけて活躍したロック・バンドというかおふざけバンドというか(笑)前衛バンドというか、Frank Zappaという強烈な個性の作曲家でギタリストの作品だけを演奏するバンドで、ロックとロック以外の様々なミュージックをミックスしてロックの概念を広げた先駆者でコマーシャリズムに背を向けた毒舌家でもあります。わたくしは彼が大きな付け鼻をぶらさげてマイクの前で最初から最後まで髪を振り乱し歌って演奏が終わってもまだ口を動かしているのでずっと口パクで歌う真似をしていたことに腹を抱えて笑いましたが、ビートルズの最高傑作と呼ばれた『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のパロディを作ってLPのジャッケットがそっくりのお笑い版でタイトルが『We're Only in It for the Money』(俺たちゃ金のためだけでやってんだぜ)と度肝を抜くものでした。当時のヒッピー・ブームを皮肉る歌が並んでいて、まあビートルズのLPにはA Day In The LifeというJazzでも有名な一曲があるのでパロディとは音楽的な比較は出来ませんが、ザッパの作曲した作品はJazzでも高く評価されています。
昔のThe Mothers(もとは母の日にちなんでマザーズだったのですがレコード会社がMotherfuckersの略ではないかとびびったので「The Mothers of Invention発明の母」とされたとか)の映像がないので、『ティンセルタウン・リベリオン』(1981年のライブ曲。Tinseltownは金ぴか町というハリウッドの愛称でRebellionは反抗です。ジェームス・ディーンの最高傑作ニコラス・レイ監督『理由なき反抗Rebel Without a Cause』の反抗ですね 、ああ妄想が止まらない)のザッパの1984年のライブを貼り付けます。猫髭の右の矢印をクリックすると、かなり過激なザッパのパフォーマンスが見られます。冒頭でザッパが観客に落ち着いてとクールダウンをお願いしているのは以前興奮した観客に舞台から落とされ重傷を負って長期療養を強いられたことがあるからで、かなり真剣にメンバーもお願いしています。歌詞の中に出て来るジム・モリソンJim MorrisonはThe Doorsのリード・ヴォーカルでわたくしが一番好きなロック・シンガーで彼のLPも詩集も全部持っています。ザッパがジムを本物と認めていた証拠にこのシーンで流れるバンドのメロディはドアーズの最初の全米No.1ヒット曲「ハートに火をつけてLight My Fire」のリフで、このアレンジは1984年ヴァージョンからです♪(その前にちょっと入るのがロックギターの歴史を変えた、死後も未だに歴代ロック界No.1の天才ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスJimi Hendrixの「紫の煙Purple Haze」のリフです)。
というわけで、きっこさんのお父さんはスーパードライ以外はわたくしと同じ時代を生きていらしたようですね。なぜ「フランクザッパ」といったおやじギャグをきっこさんが知っていたのか(確かどこかで使っていた記憶があります)不思議でしたがお父さんが残した宝物だったのですね。