MENU
470,385

スレッドNo.220

赤シャツのふられてゐたる花野かな

わたくしもきっこさんに夢中になったきっかけは河東碧梧桐の「赤い椿白い椿と落ちにけり」の解釈を聞いた瞬間からでした。「赤い椿白い椿と落ちにけり」のシンプルな美しさが俳句の最高峰でこの句を越える句はありえないと今でも思っていますが、並立助詞の「と」は古典文法では必ず「~と~と」が原則と習ったので「赤い椿(と)白い椿と落ちにけり」と読んでいました。黒澤明の『椿三十郎』の白黒映画なのに赤い椿と白い椿がまざまざと見える画面が想起されたこともありました。映画館の一番前の席でラストシーンの「とても脚本には書けない」という三船敏郎と仲代達也の決闘シーンの凄まじさが小学生にはPTSDで残ったのかも知れません。ところがきっこさんは「と」は並立ではあるけれどもここには時間差があると言ったのです。この時間が見えなければこの句の美しさはわからないと言われたようでした。「赤い椿」で音数律の初五の軽い「間」があり、それによって赤い椿がゆっくりと落ちて地に赤のイメージが広がり、そのあと白い椿「と」の中七の「間」の強調された時間がゆっくりと白い椿を赤のイメージに落として白い波紋を広げる光景がわたくしの脳裏に広がり、凄い感賞だと一発できっこさんに夢中になったのでした。
ぴのこさんの「きっこさんの碧梧桐の句の俳話」を見て、俳話集で読んだのかと十三話『未完の可能性』を読んだら読みの多様性の話で時間性の話ではない。ということは19年前の入会時のやりとりで示唆された言葉かも知れません。興奮してハイヒールを推薦した茂雄親方にも報告したような気がします。れれれのれ?言ったと言ってよきっこさん。(*^▽^*)ゞ。

引用して返信編集・削除(編集済: 2022年08月15日 11:42)

このスレッドに返信

このスレッドへの返信は締め切られています。

ロケットBBS

Page Top