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スレッドNo.319

ひとところ野分の跡の稲穂かな

>お素麺ばかり食べていて飽きてしまいましたが

わたくしは麺類は百円台~二百円台の特価品の素麺、饂飩、蕎麦、皿うどん(細麺)、パスタ(1.6m)を常備していて飽きが来ないようにしていますが、素麺は長崎産を選んでいます。兵庫の「揖保乃糸」が一番有名ですが、長崎産は食感がザキザキというかジャキジャキというか腰が強くつるつるなのに噛むと歯応えがあり、九州産小麦は炭小屋で熟成させるとか聞いたことがあり、「生活倶楽部」の素麺がそうだったのでみんなにも食べてもらい「ほんとだ、なにこの食感!」と驚かれましたが月千円の供出金(辞めると戻ります)があるので赤貧民としては手が出ず、OKなどの安売りスーパーで特価品で長崎産を見つけると余分に買い込むわけですが、これは飽きません。茹でてぬめりを落として氷水で締めるのですが、すすると「えっ」と口が驚く歯応えにつるつるなのに噛めばザキザキで、いつもは浅葱と茗荷と生姜が薬味ですが、伸びないので、ちょっと一手間かけて、とろろとオクラともずく(沖縄産は太く青森産は細いので味変を楽しめます)のねばねば三色セットとからめて夏場を乗り切ります。

「句調(ととの)はずんば舌頭に千転せよ」は飯田龍太が面白いことを言っていました。昔は紙が貴重だったし活字などないから書く前に胸中に定めるため吟じて待つ、そこに短詩系独特の美しい調べが生まれたと。わたくしは鎌倉有燐堂の色違いの縦書きノートを俳句用に愛用していましたが、ホトトギスの今井肖子さんと吟行したとき彼女は携帯のメモ機能を使っていて、これだと電車の中でもメモれるのよと。今どきの若い人は文明の利器を使いこなすんだと感心しましたが、わたくしもいつ俳句が来るかわからないので、来るとスマホにメモメモ(笑)。一生懸命暗誦しながら帰ってもトイレで用を足してほっとすると一緒に俳句の記憶も水に流れてしまった・・・。で、今どきの若いもんの真似をしてメモを取りつついつしか二年も経ってから思い出して読むと月日が経つとほとんど駄句のなかに、添削すれば少しはマシな句になる着眼点もあり(添削すると一番新しい日付にアップされます。つまり駄作が月並句にレベルアップ)、暇つぶしに二年分の自己添削など実に勉強になります。
爽波は句は必ず声を出して読むことを奨励していました。わたくしはきっこさんに教わったローマ字で書き直して母音と子音の調べをチェックします。稀に無意識で頭韻や脚韻を踏んでいる句に出会うと、おお、自分の中のこれまでの「多読多憶」が自然に選び取ったのだと逆にプレゼントされたように思います。自分自身の中から生まれた言葉は自分に誠実な言葉なので動きません。
残念ながら口に出して高らかに吟詠するのは明石の夜のカラオケ三次会で入歯が飛び出して以来「舌頭に千転」は忌まわしい記憶とともに葬られてしまいました。「あ、猫髭さんの入歯が外れた!」誰だあんなガキを連れてきたのは。下から見上げる不遜な目、よその子どもは嫌いだ、ぷんぷん。

引用して返信編集・削除(編集済: 2022年08月25日 16:28)

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