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スレッドNo.324

辻斬りに切らるゝ役や村芝居

このあと赤い紐を出して死ぬの、親方のきっこ特選句では(笑)。

『きっこのメルマガ』の第162号は二十代の吉永小百合の俳句が良かったですね。

【鳥交る】鳥交る姿をうつすメコン川 鬼百合
【蓬餅(よもぎもち)】蓬餅あなたと逢った飛騨の宿 〃
【夏草】夏草の陰に息づく青がえる 〃
【ハンカチ】ひまわりの風さわやかにハンカチ振る 〃
【肌寒】川澄みて魚の背きらりとそぞろ寒し 〃
【芸人】足袋白く舞う女(ひと)鼓(う)つ女唄う女 〃
【初雪】ぬくもりをそっと抱きて初雪の降る 〃
【松茸(バレ句)】松茸を喰らひつしやぶりつまた喰らひ 〃

ほんとにあの清純な吉永小百合がこんなバレ句を詠んでいると悪意ある記事を書いた記者は野暮の骨頂、編集長が差し止めないといけません。『誹風末摘花』を註解した川柳・雑俳研究の第一人者岡田甫(はじめ)の『川柳末摘花註解』(第一出版社、1951)はノーベル文学賞などこれに比べたら児戯に等しいと言われたほどの素晴らしい江戸文化の庶民の姿を描いた名著で、『誹風柳多留』の校訂も彼の仕事によるところ大で、『誹風末摘花』を読まずしてバレ句や川柳を語るなかれという目から鱗がぼろぼろ落ちる名著で、古本屋で1000円前後で今でも買える。わたくしは一万円でも安い買物だと思う。世の中には本物の書物がわからぬやからがごろごろしている。柴田宵曲『古句を観る』(岩波文庫)と岡田甫『川柳末摘花註解』(第一出版社)を読むと読まないのとでは古句と古川柳の世界が全く違って見える。まあ、わたくしは紙魚の生まれ変わりかと言われるほどの本読みで古本屋から賀状が来るほどの書痴だが、俳壇で柴田宵曲や岡田甫の話が出来る人も会ったことがないから、俳壇に縁のない趣味人らと盛り上がるだけなのだが、ほんとに面白いのになあ。

引用して返信編集・削除(編集済: 2022年08月26日 00:58)

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