山採りの朽葉混じりの滑子かな
夕方五時の地震には驚いた。前兆がなくてだんだん揺れが強くなって震度3くらいで止ったので速報を見たら茨城南部が震度4で実家ではないかと思ったら三重県が震源地???こんな深層地震もありかよ。いやはや。
>滑子の植菌には桜がいいということで種駒を買って楔のように打ち込み待つこと2年やっと滑子が沢山出てきました。
榾木から滑子を育てるとは何というワイルド兎波ワールド!
そう言えばわたくしがJAZZ BARのバーテン兼料理担当だった頃、お客が日本で一番高い「しなの電鉄」の野辺山駅か小淵沢駅の近くの「道の駅」で地元の山の中で採れた茸を新聞紙に包んで持って来てこれで何か作ってくれと頼まれたのが朽葉と泥にまみれた滑子とか名前はわからないが地元で地産地消されている野生の茸類で、ぬめりを取り過ぎても風味が落ちるので多少の土は気にしないと軽く湯で洗って茸汁をラーメン屋の寸胴鍋で作って稲庭饂飩を茹でて併せて茸饂飩を作ったら、強烈な香りで、ちょうど「犀」の桑原三郎主宰や岡田一夫編集長(インターネット句会で交流のあった「影庵」の庵主でしたが九月に病いでお亡くなりになりました。きっこさんの「母の手」も「影庵」に掲載されたのでハイヒールからもわたくしも含めて発表の機会を与えてくれた恩人なのでとても残念です)の吟行句会が善福寺川緑地であったので昼ランチで出したら全員お替りをしたほど大好評で、野趣溢れる野生の茸の香りと歯応えの旨さはスーパーの茸も松茸も色褪せる力強さで、地元でしか食べられない味というものはどこにでもあるものだなあと感激して、旅行するたびに「道の駅」によって野菜や地酒をアサリチャンする癖が出来ました。食材の香りを殺さない料理法が和食の基本だとつくづく思いました。確かに鱧と松茸の土瓶蒸はわたくしの飲んだスープでは世界一の美味しさでしたが、標高1340メートルの山で採れる200円の野生の茸もまた一期一会の美味しさだと舌の記憶として残りました。
実は今夜も滑子汁♪昆布と煮干と鰹節と焼飛魚の出汁に日本酒に味噌は群馬の併せ味噌が切れたので「タニタ食堂の麹入り20%減塩味噌」のみ。具は榾木の大滑子(兎波さんのには敵わないが)に究極のきぬ豆腐(30円引き)とミツバ。メインはホウボウの刺身。粗はいつもは粗汁にするのだが滑子汁があるので塩焼きに。サイドメニューは茨城名物そぼろ納豆(切干納豆)。ホウボウは田舎ではこれだけ大きいと1500円はするが、東京だと450円から600円なのでウレピー♪ここのところ、脂が乗った黒ソイを毎日大きい奴は塩焼、中ぐらいのは煮付、小振りなのは刺身と、これは300円から400円台なので28センチのフライパンでもぎりぎりの大きさで中ぐらいだから、こういうどう食べても旨い冬の魚はありがたい。ホウボウも、こいつは海老とか贅沢なものを食べるので冬の刺身ではダントツだが見た目が派手なので東京人には敬遠されるからありがたい。アクアパッツアというイタリア料理にしても美味しく、冬は魚が旨い。平鯛(ヘダイ)も地味な色をしているが身はもちもちして300円だから、バター焼にしても旨いので倍以上する鯛や金目より安くて美味しい魚が一杯ある冬場は脂が乗ってマコガレイ、黒ムツなど最高である。
アホな東京人はパンとか牛肉とかワインとか食って本当に旨いものはわたくしが独り占めである。日本人だけが旨みがわかるのは和食のせいだ。美食のフランス人ですら味覚は、甘(あまい)・酸(すっぱい)・辛(からい)・苦(にがい)・鹹(しおからい)の五種の味+渋いの六味で、日本人だけが旨みという七味をわかるが、洋食メインの食生活になると舌が五味から六味で旨みがわからない舌になる。日本人は仏教伝来で四足を食べなかったし鎖国で三百年も島国文化を維持したから、昆布や鰹節や煮干や干し椎茸で出汁を取ってきたので昆布に含まれている【グルタミン酸】、カツオや煮干や焼飛魚に含まれている【イノシン酸】、干し椎茸に含まれている【グアニル酸】という八方出汁に含まれる「旨み」を知っている。大豆の醗酵から生まれるグルタミン酸の宝庫が味噌と醤油である。和食には、味噌汁、煮物、蕎麦、饂飩そこら中に「三大旨味」が入っているので日本人だけが旨味のある料理が出来るというわけだが、実は毛唐も例えばイタリアなどはトマトを料理に使うと旨味が増すことをなぜだかわからずに知っている。トマトは野菜の中でダントツにグルタミン酸を含んでいるからで、ラーメンに入れてもあら不思議なんか美味しいと思うのはそういうわけで、まあ、島国根性も育ったが和食によってわたくしたち日本人は世界一うまい食材の食べ方を知っているので、パンやマクドナルドで育った馬鹿舌馬鹿造に料理の旨い不味いがわかるわけがないのである。
あ、妄想が脱線して今日は元に戻らないので(いつもだろうが)バイチャ。
ハジメ2018さん。包丁買い過ぎ。(*^▽^*)ゞ。
わたくしは京都「有次」の包丁一筋でもう38年です。出刃包丁は築地の「東源正久」。鮪の頭を解体するのに買って来たが(目玉の裏側の肉が最高に旨い。ごりごりしているのに味がトロの旨味)。この出刃も凄い。簡単に指詰められそう。おいおい。日本橋「木屋」も独身時代は会社の近くだったので愛用していましたが、京都「有次」を使って惚れこみました。カミサンが持ってきたのですが、彼女は切れ過ぎて怖いとわたくしの「木屋」の文化包丁と交換しました。砥石は結構プロ用のも揃えましたが、「有次」だけは本社に研ぎを頼みます。あの包丁だけは自分で研げませんでした。写真はホウボウの刺身です。