ロビンシェイプについて質問です
オーストラリアに移住した友人とのメールで、ガトへロイはロビンだけが削っているのではないと聞きました。
私は、ガトへロイの板は全てロビンが削っていると思い込んでいました。
そのため、シーコングさんで購入したガトへロイを数本所有していますが、ロビンのサインがあるかどうか確認せず購入していました。
ワックスをわざわざ剥がして確認するのも面倒なので、ガトへロイにロビン以外がシェイプしている板もあるのか教えてください
また、最近ロビンシェイプの中でもレベルクラフトが存在しますが、普通のロビンシェイプとレベルクラフトの見分け方も教えて下さい
投稿日:2020年 4月 6日(月)00時54分9秒
このたびはお問い合わせいただきましてまことにありがとうございます。
まず、ガトヘロイのボードはすべてのボードをロビンキーガルがシェープ(元の形をクリエイト)しています。
ただし製造に関しては、それぞれ以下のように異なります。
●カリフォルニア製ガトヘロイ:すべてロビンキーガルのハンドシェープによってシェープされています。シーコングで取り扱うガトヘロイはすべてこのカリフォルニア製です。
●カリフォルニア製クリーム:基本的にファットキャット、カリフォルニアン、プレイデート、フラワーはマシンによってプリシェープされ、その後、エバンデイリーによって仕上げのシェープがなされます。カスタムオーダーや一部のボードにつきましてはロビンキーガルのハンドシェープとなります。シーコングで取り扱うクリームはすべてカリフォルニア製です。
●フランス製ガトヘロイ:すべてロビンキーガルのハンドシェープとなります。現在はほぼヨーロッパ内だけの流通となっています。
●フランス製クリーム:すべてロビンキーガルのハンドシェープとなります。現在はほぼヨーロッパ内だけの流通となっています。
●オーストラリア製ガトヘロイ:ロビンキーガルが元の形を作りそれをマシンでスキャンしたものを現地のシェーパーが仕上げのシェープを行っています。ロビンがオーストラリアに行った時に数本のボードをシェープした場合には、ロビンによるハンドシェープのボードが販売されます。またオーストラリアの代理店であるワイルドシングスは韓国での販売権も持っていますので韓国で販売されているガトヘロイはオーストラリア製です。
●オーストラリア製クリーム:上記のオーストラリア製ガトヘロイと同じです。
※ロビンのハンドシェープの場合には、「Robin Kegel」または「RK」のサインがありますが、まれにサインがないものや変形のサインもございます。
製造国と仕上げのシェーパーは違いますが、どのボードもロビンがクリエイトし、彼の厳格なこだわりに沿って作られておりますので、偽物とか模倣品ではございませんので安心してご利用ください。
次に、「レベルクラフト」についてご説明させていただきます。
一般的にシェーパーはコンセプトに従ったボードの開発をし、その完成形を「モデル」として販売します。
一度「モデル」が完成すれば、シェーパーは同じものを作り続ければいいわけです。多くの場合、その元型をスキャンし、マシンシェープで効率よくボードを作ります。
ロビンも以前はそのようにしてガトヘロイ、クリームで数種類のモデルを販売していました。
しかしサーフボードの進化の追求を止めないロビンは、一つの「モデル」について考えたとき、更にいいアイデアが浮かぶことがあります。
その時にロビンはこう考えます。「新しいアイデアがあるのにそれを抑えて今のボードを作り続けるのか?」(実際にファットキャットのようにマシンシェープを使用しているボードは、そのスキャン費用や材料となるブランクスのロッカーの変更など手間とお金がかかります)
ロビンはその欲求を抑えることができないので、シェープのたびにボードの形状が変化することがよくあります。
結局、彼はその葛藤を止め、「コンセプトは維持するが、自由な発想でボードを作りたい」と考え、その考えに基づいて作られたボードと以前のように「モデルとして同じものを作ったボード」を区別して、前者を「レベルクラフト」として販売することにし、シェープのサインも以前のフルネームからイニシャルのような形に変えました。
※ただし、実際には以前から彼はそんなことにとらわれず、好き勝手に作っていたのですが、多くのシェーパーが自分のボードをコピーすることに反感を持ち、そのアンチテーゼのメッセージとしてそれを発信するようになりました。
その他、ご質問などございましたら何でもお気軽にお問い合わせください。
またロビンキーガルは今後、限りなくシェープの本数が減りそうです。私もそんなことが起こらないように最善を尽くしますが、気になるボードがございましたらぜひお早めに手に入れられたほうがいいと思います。
シーコング藤沢店
田中