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スレッドNo.725

同じ年齢なのに老後に雲泥の差がでる…体力でも記憶力でもない50代以降、急速に衰える"能力"の正体(1)

同じ年齢でも、いつまでもイキイキしている人と、そうでない人がいる。

何が違うのか。「老化は“感情”から始まる。弱ってから気づくのでは遅いが、体重や筋力と違って見えにくい部分だ。
50代以降、注意すべきサインがある」という――。

※本稿は、本田直之『セカンドハーフ戦略 人生後半戦、何を捨て、何を始めるか』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

〇「老化」はどこから始まるのか
 多くの人は、まず身体を思い浮かべる。体力が落ちる。筋力が落ちる。疲れやすくなる。見た目が変わる。
  あるいは、記憶力を思い浮かべる人もいる。名前が出てこない、物忘れが増える、新しいことを覚えにくくなる。

 でも、老年精神医学の和田秀樹さんは、別の見方を示している。
 老いというと、普通は体力や記憶力を思い浮かべる。でも和田さんは、老化は感情から始まると書いている。
 これには、脳の仕組みの裏づけがある。

 意欲や感情をつかさどる前頭葉は、40代から50代にかけて縮み始めると言われている。
 物忘れの正体である海馬の衰えを実感するのは、もっと後だという。

 つまり、多くの人が「老化の始まり」だと思っている記憶力の低下より先に、感情のほうが静かに錆びついていく。
 老いは、弱ってから気づくのでは遅い。まだ大丈夫なうちに、どういう変化が起きるのかを知っておく。
 それだけで、対応はまったく変わるのだ。
 
 身体や顔の老化には、多くの人が気づく。体重が増えた、肌がたるんだ、疲れやすくなった、筋力が落ちた。
 こういう変化は、数字や鏡で確認できる。だから対策もしやすい。
 しかし、意欲や感情の老化には気づきにくい。

 たとえば、何をするにも面倒になる。新しいことを覚えるより、いつものやり方で済ませたくなる。
 何を見ても、何を聞いても、「ふーん」で終わってしまう。
 年齢を重ねていくと、本人にもまわりにも、ただの「無気力」にしか見えない様子を隠しきれなくなる人がいる。
 感情の老化は、外からは見えにくい。
 だから本人も気づかないまま、少しずつそういう方向に寄っていく。

〇「変えたいのに、動けない」の正体
 感情の老化とは、怒りっぽくなることだけではない。
 本当に怖いのは、面白がれなくなることだ。
 
 何かを見て「面白そう」と思えない。知らない世界に入ってみようと思えない。自分とは違う人の話を聞こうと思えない。
 若い人の感覚に、一度乗ってみようと思えない。
 これは、ただの性格の問題ではない。脳の使い方とも関係している。

 ハーフタイムシフトは、人生の予定を組み直すだけでは終わらない。
 
 面倒くさい。失敗したくない。今のままで困っていない。もう十分だ。
 そう感じること自体は自然だ。年齢を重ねれば、経験も増える。失敗もしてきた。無駄なことも見てきた。
 だから、何でもかんでも新しくすればいいという話ではない。

 でも、その感覚が強くなりすぎると、人生は少しずつ閉じていく。
 後半戦の戦い方を変えるには、外側の環境だけでなく、それを動かす自分の脳と感情も使える状態にしておく必要があるのだ。

〇新しい一歩が重くなる理由
 前頭葉、特に前頭前野は、計画する、切り替える、抑制する、複数の選択肢を比較する、
 未来の報酬を見積もる、といった働きに関わっていると言われている。

 言ってみれば、前頭葉は人生の編集長のようなものだ。
 何を残すか。何をやめるか。何を変えるか。どこに新しい負荷をかけるか。どの人間関係を深め、どの予定を手放すか。
 そういう判断に関わっている。
 人生後半に必要なのは、まさにこの力だと思う。
 後半戦の戦い方を組み直すには、まず「今までのやり方」を一度横に置かなければならない。
 これまでの勝ちパターンを全部捨てる必要はない。

 前頭葉が衰えると、新しいことへの一歩は重くなりやすい。
 若い頃なら、「面白そうだからやってみよう」で済んだことが、年齢を重ねると、
 「面倒だな」「今さら失敗したくない」「自分には必要ない」になりやすい。

 これは気合いの問題だけではない。脳の処理コストの問題でもある。
 だから人生後半で大事なのは、若い頃のようにがむしゃらに頑張ることではない。
 自分の前頭葉と感情を、閉じさせないことだ。
 そのために重要になるのが、「認知的柔軟性」という力である。
※ (2)に続く。

引用して返信編集・削除(編集済: 2026年09月10日 08:18)

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