論語でジャーナル’25
7,牢曰く、子云(のたも)う、吾試(もちい)られず、故に芸ありと。
琴牢(きんろう)が言った。「先生は、『自分は世間に用いられなかったため多芸になったのだ』と言われた。
※浩→これは、前章の孔子の言葉をそばで聞いていた弟子の琴牢が、その結論のところだけ記憶していたのでしょう。
世間に用いられないために多芸になったということは、「用いられたい」という願いがあったからでしょう。多様な技術を身につけていれば、どれかが世間に認められて、職にありつけそうに思います。現代ふうに言えば、「就活」でしょうか。企業や官公庁へ自分を売り込むためには、多種類の技能を修得しておくと採用される確率が高くなりそうです。私が高校教師の職に就けたつけたのは、大学で「高校教諭免許」を修得していたことと、低得点ながら採用試験に合格したためで、特に「履歴書」に書けるほどの特技や資格はありませんでした。在職中に、高校生の履歴書書きを指導したことがありますが、「免許・資格」という欄に、生徒たちは取得している資格などをぎっしり書き込んでいました。工業系でしたから、それはそれは多種類です。「危険物」「測量」「電気工事士」「ボイラ技士」「英語検定○級」……、昔は「算盤(そろばん)検定」や「計算尺検定」などがありました。「算盤」は今でもあるでしょうが、「計算尺」はコンピューターに取って代わられました。「パソコン検定」です。
どういう検査か─
○知識:パソコンに関する知識の有無を問うタイプの試験である。機器や機能に関する知識を問われることが多いが、インターネット人口増加に伴うネット上でのトラブルや、個人や企業の情報流出の増加といった昨今の社会問題を踏まえ、パソコンを通じた情報活用におけるマナー・心構えを問う問題も出題される傾向にある。試験形態について、従来、筆記試験で行われることが一般的であったが、近年の傾向として、パソコン上にて実施するケース(Computer Based Testing、通称CBTシステムを利用)も増加している。
○スピード:文字どおり、パソコンを素早く操作できるかを測定するタイプの検定試験である。タイピングにおける入力数を測定する文書作成型の試験が代表的だが、多くの検定試験には制限時間が設けられているため、「知識」や「技能」を問う検定であっても、解答にスピードが求められることは言うまでもない。
○技能:パソコンの各種機能を正しく運用できるかを測定することを主眼に置くタイプの試験である。特に受検者の多いものとしては、Microsoft社のアプリケーションソフトであるMicrosoft Office(中でもWord、Excelの技能を問う試験が多いが、PowerPointを用いたプレゼンテーション能力を問う試験も増加している)の運用能力を測定する試験であり、多くの試験団体が名称や形式を変えて実施している。
他にも、Webデザインや画像処理、プログラム作成の能力を測定する検定試験が存在しており、これらの分野に特化した検定試験をメインに実施する試験団体もあります。
そういえば、私は在職中に、ボイラ技士講習会を受講する生徒を引率したとき、自分も受講して、試験も受けたら、「2級ボイラ技士免許」に合格しました。これは終身免許ですが、一度もボイラを運転したことはありません。免許証には、20歳台の超若い自分の顔写真が貼ってあって、笑ってしまいます。「自動者運転免許」は、高梁工業高在職中(30歳頃)に、3年生が教習所へ行くときに、自分も一緒に行きました。生徒がどんどん「見極め」に合格して進級していくのに、不器用な私は何度も補習を受けて、彼らよりもかなり後れて卒業しました。免許取得の試験では、さすがに学科は満点に近かったです。実技は免除でした。他には、スポーツジムへ通っていた関係で、「日本ボディビル連盟」の「ウエイトトレーニング指導者」と「ボディビルディング審査員」の免許をいただきました。これらは75歳をすぎたとき、返上しました。自分がトレーニングするのに免許はいりませんから。変わったものとしては「16ミリ映写技師免許」というのを県の教育委員会からもらっていました。県のライブラリーが保管する16ミリ映画を自分の授業で上映できる免許でした。これは岡山県内のみで使えるもので、他県では通用しません。フィルム映画はビデオの普及とともに使われなくなりましたが、当時はたびたび利用していました。講習会では、切れたフィルムのつなぎ方を習ったことを覚えています。「ニューシネマパラダイス」という映画を観て思い出しました。
何と言っても最大の贈り物は、「アドラー心理学カウンセラー免許」です。1992年に取得した際は、ありがたいことに「筆記試験」だけでした。現在は「実技試験」だけです。 手先が不器用な筆者は、自分に使える技術としては多芸ではないですが、鑑賞するものは広範囲にわたっています。音楽は、クラシックからポップスや演歌まで聴きます。歌舞伎や落語などの伝統芸能も好きです。旅行も好きでしたが、年齢とともに、出かけなくなりました。コロナ前は、歌舞伎見物と年1回の「アドラー心理学会・総会」で各地へ行けるのが唯一の旅行でした。コロナが収まった現在は、高齢のためすっかり出不精になってしまいました。自宅とスポーツジムとスーパーマーケットへ自転車で出かけるのが常です。自動車の運転も雨天以外はほとんどしなくなりました。とにかく無理をしない。焦らない。少しの手間を惜しまない。急がば回れです。