論語でジャーナル’25
16,康子、薬を饋(おく)る。拝してこれを受く。曰く、丘(きゅう)いまだ達(さと)らず、敢(あ)えて嘗めず。
季康子が薬を孔子に贈った。先生はこれをお辞儀をしていただいて言われた。「私はまだその効能をよく存じませんので、服用はできません」。
※浩→康子は魯の筆頭家老・季康子。「饋(き)」は「人にものを贈与すること」です。家老から薬草を贈られて、「効能がわからないから服用できません」と率直に断ったと、朱子は解釈します。古注では、「薬にはいろいろな中毒があり、薬効がわからないから服用できかねる」というのが、礼の作法だと解されています。貝塚先生は、孔子の婉曲な外交辞令のやりとりが面白いと、解説されます。
お腹に入れるものを贈られたら、このように慎重でありたいです。ドラマや映画では、疑いもしないで服用してよくやられていますが、賢い人は、飲んだフリをしてこっそり処分したりしています。
女子大生がタリウムでさつ害された事件があります。京都市の立命館大3年・浜野日菜子さん(21)が毒性の強いタリウムの摂取によりさつ害されたとされる事件で、さつ人容疑で逮捕された不動産会社経営・宮本一希容疑者(37)が、浜野さんの体調が悪化する直前、浜野さん宅で一緒に飲酒していたことが捜査関係者への取材でわかった。タリウムの粉末は水に溶けやすく無味無臭で、大阪府警は、宮本容疑者が気づかれないようタリウムを混ぜた酒を飲ませたと判断していました。
孔子のように、送り主への礼は尽くして、引用は断るという対処法は大いに見倣いたいです。私は、なるべくなら薬を使用しないで生活したいのですが、定年退職のころから血圧が高くなって、降圧剤を常用するようになりました。最初はブロプレスという薬だけ服用していて、「上」は正常値に下がりましたが、「下」がなかなか下がらないので、途中からアダラートというのを加えました。とたんに「下」も正常になり、以後長らくこの2種類を引用していました。その後、近所のクリニックに「かかりつけ」を替えたため、お薬の銘柄は変わりましたが、こちらも効き目はよくて安定しています。ずっと飲み続けないといけないのが少し煩わしいですが、健康に生きるには不可欠ですから続けています。この近所のクリニックは先生が若く、お話が上手です。3年ほど前に、痛風にかかったときお世話になっていらいのおつきあいです。ネットで予約もできるので、毎月決まった時刻に通院しています。挨拶に続いて私が近況を述べるのを聞いてくださって、有効なお薬を処方してくださいます。しかもありがたいことに、このクリニックではお薬も診断時に院内で出してくれますから、別の場所にある薬局へ行かなくてすみます。ありがたいです。「よくお話をきいてくださるお医者さん」は、頼りがいがあります。