論語でジャーナル’26
ここから「子路篇」です。
1,子路、政を問う。子曰く、これに先んじこれを労す。益を請う。曰く、倦(う)むこと無かれ。
子路が政治について質問した。先生が答えられた。「人民の先頭に立って働け、そして人民を労(いた)わるのだ」。子路は「もう少し続きを」と言った。先生は言われた。「中途で飽きることがないように」。
※浩→子路が政治の要諦(ようたい)をたずねました。孔子は、子路の熱しやすく冷めやすい飽き性の性格を知っていました。人民の先頭に立って働いたり、人民をねぎらうことくらいでは満足できなくて、「もっと教えて」とせがむ子路に、「途中で飽きて投げ出さないように」と警告しています。微笑ましい師弟の様子がイメージできます。優等生ばかりが礼儀と秩序正しく、静まり返った雰囲気の中で「政治学」を学んでいるのよりも、こういう、やや、やんちゃなお弟子が先生に「もっと教えて」とせがんでいる教室のほうが活気があって、人間らしくて安堵できます。
孔子がいかに子路を愛したかは、次のエピソードでもわかります。衛の高官にとりたてられた子路は蕢聵(かいかい)の内乱で戦死し、その死体は塩漬けにされました。これを聞いた孔子は深く悲しみ、家にあったすべての醢(食用の塩漬け肉)を捨てさせたと伝えられています。いかに子路を愛していたかがわかります。