論語でジャーナル’26
12,子曰く、如(も)し王者有らば、必ず世(よ/せい)にして後(のち)仁ならん。
先生が言われた。「もし(天命を拝受した)王者が出現すれば、三十年のうちに必ず仁にもとづく世界が実現するだろう」。
※浩→孔子の理想主義的な王者観と世界の変化について述べています。儒学では、武力による覇道政治よりも徳性による王道政治をより価値の高いものと考えるのですが、『論語』では“王者”という言葉が見られるのはここだけです。のちの『孟子』では、権力による支配者である“覇者”と対立する、天命を受けて成立する完全な君主としての“王者”が登場します。「世」は、三つの十の字を横に並べたもので、「三十」とするのが定説です。伊藤仁斎の説は、「世」とは、人間一生の意味で、王者はその一生のうちに、仁の世界を実現させる、と、解釈しています。
三十年といえば、私がアドラー心理学のカウンセラー資格をいただいたのが、1992年で、再受講して更新したのが1994年です。92年から数えると、今年“34年”のキャリアになります。高校教師を定年退職したのが、2002年で、こちらは24年になります。この間、アドラー心理学一筋で暮らしてきました。もしもアドラー心理学に出会えていなかったら、退職後はさぞかし生きがいの感じられない、枯れ果てた人生になっていたことでしょう。ぞっとします。この6月に85歳を迎えますが、今も毎月岡山工業高で講演をさせていただいています。ありがたいことです。