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スレッドNo.35

論語でジャーナル’25

「エデンの東」つづき
 キャルは母親から受けた資金で畑を借りて大豆を播きます。早く成長しないか気になって、毎日のように様子を見に行きます。まだ双葉が出たくらいですが、畑に腹這いになって頬杖をついて若芽を眺めます。
 第一次世界大戦が始まり、景気変動によってキャルは利益を上げることになりますが、アロンは自分は戦争に反対しているとキャルに語る。一方、町に住むドイツ系移民の靴屋グスタフ・アルブレヒトは戦禍の煽りを受けて、近隣住民から嫌がらせを受けます。店のフロントガラスに石を投げられたりして、店を閉めざるをえなくなる。祭りの日、キャルはアロンと待ち合わせしていたアブラと出会う。アロンが来るまでの時間、アブラはキャルと遊んでくれます。出店を巡り、キャルの頑是ないふるまいに好意を抱き、2人は観覧車に乗ります。キャルは、アブラからアロンには何か違和感を覚えること、母のいないアロンが自分に求める母親像と自分とは違っているということを打ち明けられ、そしてアブラはキャルに唇を許します。一方、観覧車の下では、靴屋のグスタフ・アルブレヒトが反ドイツ感情の強い人々(息子を戦死させた親など)に小突かれて、その中にアロンが巻き込まれています。それを目撃したキャルは、彼を助けるべく騒ぎの中へと飛び込み乱闘騒ぎとなる。保安官のサム・クーパーがその場を収め騒ぎは静まったが、キャルは乱闘に巻き込まれたアロンを助けに入ったのに、アブラが近くにいたので、アロンはキャルがアブラの前でいいかっこをしたかっただけだと思ってしまい兄弟で殴り合いを始める。
 アダムの誕生日がやって来ました。大豆の取引によってキャルが得た利益が父アダムの損失額を補填できる金額になっていて、アブラとも相談して、アダムの誕生日にそれを渡すと、戦争に良い感情を持たず、戦争を利用して大金を得たことをアダムは叱責して金を受け取りません。受け取ってほしいと哀願するキャル。そこへアロンが来て、「アブラと婚約した」と強引に伝えます。アダムは、「こういう清らかなものが欲しかった」と語る。キャルは大声で泣き「父さんが憎い」と叫んで出て行く。嘆くキャルをアブラが慰めているのを目撃したアロンは激昂します。アブラにキャルのところに行くなと厳しい口調で伝える。それに対してキャルは父への憎しみがいつしか兄への憎しみに変わます。「アニキ、僕たちのお母さんは死んだと思ってるだろう。ほんとは生きているんだ」と、ケートの酒場に連れていき、酒浸りの母に対面させる。驚くアロンを母の前へ突き飛ばして、キャルは帰宅します。アダムに「アロンはどこか?」と問われると、「知らないね、僕は兄さんの子守りじゃないんだ」と返し、ケートが家を出た理由にも触れ、父との決別を告げる。アロンは、眼前のこの世で最も軽蔑するタイプの女が自分の母であったことを知って激しいショックを受け、自暴自棄になって、その日のうちに出兵します。アダムは知らせを受けて駅に行く。出兵する若者を乗せた列車の窓からアーロンは、父親をあざ笑うように睨んで、頭でガラスを破ります。列車は動き出す。あまりのショックで、アダムは列車が出た直後脳出血で倒れ、身動きも出来ない重病人となった。身体が麻痺して寝たきりの状態になって看護師がつきっきりになった。キャルは自分がやったことで起きた事態に良心の呵責に苦しむ。大勢の人たちが見舞いに来る中で、保安官のサムがキャルに「アダムとイヴの子カインは、嫉妬の余りその弟アベルをころす。やがてカインは立ち去りて、エデンの東ノドの地に住みにけり」と旧約聖書の一節を語って、取りあえずお前はこの家から出て行ったほうがいいと諭す。自分も去らねばならないと決意したキャルは病床にあるアダムに許しを乞うが、アダムはもはや虚ろな目で何の反応も示さない。キャルは絶望の淵に立つこととなった。
 アブラは自分の心の中にキャルがいることに気づき、病身のアダムのベッドの傍で1人必死に、キャルが父の愛を求めていたことを語り、ここで彼への愛を示さないと、キャルは一生駄目になってしまうと訴え、「許せとは言いませんから、何か彼に用を言いつけて上げてください。そのことで彼はあなたの愛を悟るでしょう」と説得します。絶望して部屋に入りたがらないキャルを、赦しを乞うように説得して、無理やり父のベッドのもとへ行かせます。無作法な看護師がバタバタ出入りして、待遇が悪いだとか何だかんだ自分勝手なことを叫んでいます。アダムは、「あの看護師を辞めさせてくれ」とキャルに頼む。「こんなことか」とがっかりするキャルがアブラを見ると、「それでいいのよ」とやさしい目線を送ります。気を取り直して、看護師に「GO OUT(出て行け)」と叫んだ直後、アダムの目が訴えるようになり、キャルがアダムの口元に耳を寄せます。微かな声で「代わりの看護師は要らない。お前が付き添ってくれ」と告げるアダム。確かな言葉で父の愛を知ったキャルとアブラはともに涙します。そしてキャルはうれしそうに父のベッドの傍らに座るのでした。(全編完)

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