[大型バスを購入する Vol.3]
Vol.2からちょっと間が開き過ぎました。 m(__)m
今回のVol.3をご覧になられているということは、Vol.2での説明をクリアして無事に保管場所(駐車場)を確保することができた/目途がついたということでしょうか。
保管場所選びには、面する道路、欲を言えば敷地内に、駐車スペースとは別に大型バスの転回ができるだけの余裕がある所を探されるのがいいですね。
兎にも角にも、大型バスの購入に一歩前進、誠におめでとうございます。
Vol.3では車両の整備、殊に整備業者について触れたいと思います。
車両の整備に関しては場合により、整備業者とは別に資格や条件に見合った「整備管理者」を運輸支局へ届け出ることが必要になることもありますが、「整備管理者」については後述します。
重要なのは、現実の維持修理に欠かせない整備業者の存在です。
2) 整備業者
どこの町にも自動車の整備業者さんは沢山あるでしょうが、意外にも大型バスを整備できる整備業者さんは限られています。
都会ならともかく、それ以外では少ないと言えると思います。
なぜなら、工場規模(出入道路の広さや工場建屋内の高さ及びスペース)が大型バスを受け入れ可能な所に限られますし、当然に大型バス用の整備設備(ジャッキアップ関連等)が整っていることが要求されるためです。
のみならず、そこでは大型バスの整備経験のある整備士さんの存在が不可欠になります。
できれば大型バスならではの故障の種類やそれらの対処方法を豊富に習得している方であることが望まれます。
実際、大型トラック等の整備はできるけれど、大型バスはちょっと・・・と頭を掻かれる整備士さんに何人も出会ったことがあります。
その理由は、あくまでも個人的な憶測の域を出ませんが、大型トラックと大型バスとではエンジンの載っている場所が異なることにあるのではないでしょうか?
大型バスでは殆どがリヤエンジンのため、キャビンを持ちあげればすぐにエンジンにアクセスできる大型トラックとは異なり、不具合の発生時にエンジンの細部をくまなく調べるということが簡単にはできません。
加えて、大型バスの運転は大型トラックなどとは異なるものであるため、大型バスの運転が原因で起こる故障が頻発することも要因のように感じます。
つまり、大型バスの調子が悪くなったときには、お医者さんと同じで症状や故障歴等から原因や対処方法、修理の可否などを適切に見極めて、ピンポイントの点検をしてゆかなければ、効率的で且つ迅速な修理ができないのです。
このための経験が必要になる、ということです。
初期症状を看過してしまえば重大な故障に陥ることは必定です。
そのたびにディーラーなどの専門業者に出張してもらったり工場移送したりしなければならないのでは、時間もコストも半端なくかかってしまいますから。
そして、整備業者さん選びに重要なもう一つのポイントとしては、このような諸々の条件を満たした整備業者さんが、大型バスの保管場所の近隣にあるということです。
大型バスの故障は、ある日突然、何の前触れ無しに起こることも多いですからね。
大型バスともなると、けん引してもらうにもそれなりの専門業者が必要になり、けん引費用も高額になりますから、保管場所で動かなくなったバスを整備業者さんまでけん引しなければならないというのはかなりのハンデになります。
なお、付け加えるとすれば、外装や電装品などの修理を引き受けてくれる業者さんの存在も事前に確認されておくことをお勧めします。
[整備管理者]
さて、整備管理者とは何ぞや?ということですが。
大型バスは、言わずもがなで、多くの人を乗せて運ぶための車両であり、このような車両では日常的に安全上の車両整備を徹底させる必要があります。
整備管理者は、このような整備に責任をもって対処できる(知識や技量を備えた)人物のことを指します。
整備管理者には、自動車整備士の資格を所有されている方や、自動車整備に関して2年以上の実務経験があって研修を受けた方だけが、なることができます。
所有者自身にこのような整備士資格や整備実務経験があれば、所有者が整備管理者を兼ねることもできます。
整備管理者の届け出がない場合であって、整備不良が原因の事故が起こった場合などには、整備管理者の届け出を怠った所有者や整備上に落ち度を生じさせた整備管理者に法律上の責任が課せられるかも知れません。
勿論、抜き打ちの調査が入って届け出のないことが判った所有者も、罰金の処分を受けることになります。
整備管理者を届け出る必要があるのは、乗車定員が30人以上の大型バスを1台でも所有する場合や、11人以上29人以下のバスを2台以上所有する場合などです。
届け出先は、保管場所を統括する運輸支局となります。
詳しくは、道路運送車両法第50条 道路運送車両法施行規則第31条の3や、これらを解説したサイトをご覧ください。
なお、この規定では29人以下の大型バスを1台だけ所有するのであれば整備管理者を届け出る必要はないことになっています。
なので、車両選びの段階でこのようなバスを探すことで整備管理者の届け出を回避するのも一手ではあります。
とはいえ、届け出を回避できたとしても日常的な安全上の車両整備を怠ってよいということでは決してありません。
この整備管理者ですが、個別の大型バスに対して直接に紐づけされるものではありません。
あくまでも「所有者に対して」「使用の本拠ごとに」求められています。
そして、原則として整備管理者は外部委託することはできません。
しかし、それでは大型バスの個人所有が基本的にできないか、或いは極めてハードルの高いものになってしまいます。
そのため、明文化はされていませんが、法律上の運用として自家用(個人所有の白ナンバー登録)とする場合には、外部委託も可能としている場合が多いようです。
ひょっとすると、地方の運輸支局ごとに対応が異なるのかもしれませんので、このあたりは使用の本拠のある運輸支局へ事前に確認を取られるのがよいと思います。
バスペディアでは、車検を含め全ての整備をお任せしている整備工場所属の整備士さんに整備管理者をお願いし、近畿運輸局(神戸魚崎の陸運事務所と同所)に届け出済みです。