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スレッドNo.1721

空を翔ぶ夢見て落ちて梅雨に入る

わたくしは国内外を30年以上数えきれないほど飛行機で移動しましたが、眼下の景色は自分が抽象画家だったら一生ネタに困らないほど絵が描けるなあと思うくらいは慣れましたが、自分から飛行機に乗ったのは新婚旅行で中国へ行った時だけで、99・9%あとは仕事で、0.1%は句仲間が葬儀で行けなくなったので代役を頼まれてアラスカ吟行へ行った時だけでしたし、65歳で車の免許も返上して、免許の要らないアシスト自転車だけで、ジェットコースターも浅草花屋敷のレベルで足が引き攣り、金沢八景のジェットコースターではわたくしの絶叫が三浦岬まで届いたというほど絶叫しないと息が出来なくなったので、すけすけエレベーターですら階段を選ぶほどの高所恐怖症ですから、空飛ぶ車の惨事がニュースになるのは全自動運転車が惨事を起こしているのを見ればわかるので、わたくしの上にだけは落ちて来ないことを祈るだけです。

>花などの名前を教えての人や教える人が交流するアプリ

はい、杜人さんも使っており、俳人の代表クラスも使っているのも知っていますが、わたくしは敢えて便利な道具は使わないのです。というのは、わたくしは2003年からきっこさんに俳句をゼロから学び、それから20年間ふたつの同人誌の同人代表を経験して来ましたが、波多野爽波師系の高弟たちと吟行をしている際に彼らが歳時記を持っていないことに気付き、10年間そばで見ていると彼らは一週間に一度身の周りの季語を書き留めて自分の歳時記を作っていたのです。それも50年以上も。だから季語は自分の心の中の歳時記から出て来るので、そういう季語は動かない。

スマホやパソコンの検索で瞬時に出て来る答えは情報に過ぎません。それはデータであり、知識ではない。わたくしは図書館に通って塚原洋太郎『原色園芸植物図鑑』を読み耽り、第四巻の球根でやっとオキザリス(かたばみ)を見つけ、この紫かたばみと紅かたばみの仲間ではないかと、その知識を裏付けるために近所の植木屋の植木師と話すとかたばみは交配が進んで800種もあり、ここだけでもウツギなんか15種もあるとの話で、植木屋の娘(と言っても茶道も教える茶人で茶木を勝手に植えまくっている)とも親しくなりと、一箇月の間に車椅子のお客から庭に生えているピンクの花は何?と聞かれてから、小さな日常のドラマが積み重なって花ではなく葉の光沢で見分けるところまでは来ましたが、芋かたばみと言われる理由は根茎の形からなので、食えるのか、などと知識を血肉の通った言葉にするためにまだまだ調べることはあるのです。一体誰が球根を植えたのか。さらにドクダミが猛威をふるって芋かたばみを包囲しています。この根茎勝負の結末やいかに、と毎日見守っています。名前を呼ぶことで人も物も存在に値する何かを持つ。それにはOxalisという置き去りすを想起する学名がカタバミと出会う言葉が必要になります。その言葉と出会うことでわたくしの俳句が生まれる、といいなあ。

「総てのことを私は私自身から学んだ」。ギリシャの古代哲学者ヘラクレイトスの言葉で、わたくしは十代の時にこの言葉と出会い、以来、実践している、現代では実に不便極まりない俳人なのです。

引用して返信編集・削除(編集済: 2023年05月30日 23:30)

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