天高しいつまで続く熱帯夜
天気予報を見ると、 木曜日から30℃を切り、最低温度も24℃と75日ぶりくらいになるが熱帯夜から解放されるようだ。汗びっしょりで目が覚める朝にはほとほと頑健なわたくしも愛想が尽きた。
そうそう、先週のきっこのメルマガできっこさんがひさびさにここ二年ぐらいの新作『 きっこミニ句集 夏の新作 六十句 』を発表した。一句目は、
猫連れて夏への扉ひらきけり きっこ
で始まる。『夏への扉』というのはアメリカのSF作家ロバート・A・ハインラインが1956年に発表したSF小説で、タイムトラベルの名作として世界的に有名で福島正実の名訳で文庫本で今でも気軽に読める。猫好きは冒頭で冬になると夏への扉を探し続ける飼猫ピートのファンになるだろう。わたくしも読んだのは五十年ほど昔だからうろ覚えだがとても面白かったのを覚えている。2021年三木孝浩監督、山﨑賢人主演により初実写映画化された。原作は美男美女ではなかったが、ピート役のロボット藤木直人が面白くタイムトラベル映画としてはAクラスの面白さだった。
まあ、まだ読んでいない皆さんの興を削ぐわけにもいかないから最後の句だけ話しておこう。この句は全員知っている句だからだ。
八月のライカの中の少女かな きっこ
この句は、きっこさん管理の青空掲示板の最初の2022年7月17日の記事に載せられた句で、ライカというのはドイツの世界一有名なカメラで、中古でも30万円はする高級カメラである。わたくしもドイツに仕事で行った時に日本よりは安いだろうとカメラ屋に行ったら予算より高かったので買わなかったが、驚いたのはライカよりもキャノンやミノルタといった日本のカメラの方が高かったことだ。デンマークへ行った時も一番買いたい車はマツダだと現地の人が言っていたし、タクシーがベンツだったからマツダはあちらでは外車でベンツよりも格上だったことを思い出した。でこの句には湘南の砂浜に座る赤いビキニの子どもが映っていた。ということはこの少女とはきっこさんの子ども時代の写真で、撮ったのはおそらくライカが買えてレンジファインダーという素人には難しいピント合わせが出来る腕前の持ち主である父親が撮ったものだろうということだ。わたくしはど近眼なのでレンジファインダーという二重像の重ね合わせでピントを合わせることが出来ず速射撮影が無理なのでライカは結局高根の花だった。お母さんが目が良かったらお母さんかも知れないがいずれにしても親子三人の団欒の中の一枚である。
あ、久しぶりに震度2の地震が。ルーターが倒れた。千葉北西部か。
写真は下井草駅前の日高屋の半ラーメン・餃子3個・半炒飯セット650円におつまみ唐揚げ200円。暑いと部屋で飯を作る気にならず、おいしいというほどではなく食べられるという味だが、千円以内でいろいろ食べられるので気に入っている。それにここはQRコードで頼めとか自分で注文パッドに入力して頼めとか、客を何だと思っているのかと激怒する必要がない昔風の水を運んで来て対面で会話で注文する店である。