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スレッドNo.257

小鳥来るそこに静かな詩情あり

あれ?ラスカルの「小鳥来る」につないだつもりだったが近眼の度が過ぎて幻を見たか(笑)。ま、いいや、仕事に出かけるからそのまんま東ですみません。

波多野爽波の「青」には傑出した俳人たちが集まったが、中でも若手では田中裕明と岸本尚毅が知られて居て、爽波亡き後、田中裕明が起こした「ゆう」に岸本尚毅は寄っていた。岸本尚毅は一誌を持つよりも俳句を詠み読むことに専念する生粋の俳人である。その田中裕明亡き後、妻の森賀まりと弟子の対中いずみらが出した田中裕明研究と作品を語る雑誌が「静かな場所」で、
 
  小鳥来るここに静かな場所がある 田中裕明

という一句から題はとられている。表紙は生前師が残したスケッチが描かれており、そこに描かれた回路図から田中裕明がわたくしと同じエンジニアだったことがわかった。対中いずみは下戸なのにどういうわけか酒席ではうわばみのような猫髭と相席になることが重なり、その縁で鑑賞を書いたこともあるが、森賀まりが記した裕明の愛読書の中にわたくしが私淑した吉田健一の全集が原書房と集英社と両方あることがわかり、それで彼の書く散文は吉田健一の文体に似ているのかがわかったこともある。

「鑑賞のお部屋」の波多野爽波特集が縁で爽波師系の俳人たちには良くしていただいたので、「縁は異なもの」で、きっこさんが爽波の鑑賞をやらなければわたくしも爽波師系の俳人たちと交わることがなかったと思うと、きっこさんに感謝する気持は終生変わりません。まあ、もう老いた軒先のノラですが、きっこさんに教えていただいたことはきちんと「ハイヒール図書館」に残しますので、これからも皆さんの協力をお願いします。

引用して返信編集・削除(編集済: 2022年08月23日 09:56)

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