銀色の匙を並べて花の夜
以前も書きましたが、歳時記は日本の稲作の四季の移り変わりが基本になっているので、兎波さんの「縁側に腰掛けて目の前に田植えから収穫までを手に取るようにみて、田植の頃は蛙の合唱、少し伸びると蛍、縁側で素麺を振る舞いそして黄金の秋の収穫、稲架掛けと藁ボッチ」の34年間はとてもいい時間だったと思います。ちょっとした俳人にしか見えない小さな幸せに気づかされただけでも、世界一幸せの目線が低い目をわたくしたちは俳句のお陰で持っていることになるのですから、これは俳人にしかわからない贅沢でしょう。
明日は明日の風が吹く。Tomorrow is another day.映画「風と共に去りぬ」の最後のスカーレット・オハラの言葉だったか。聖書の「明日のことを思ひ煩ふな、明日は明日みづから思ひ煩はん。一日の苦勞は一日にて足れり」から来ているが、然なり。