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スレッドNo.4444

棘のなき木香薔薇も散りにけり

棘のない薔薇で有名なのは木香薔薇(モッコウバラ。一般的には黄色の八重をさし、近づいても薔薇の香りはない)もう季節的には終わりですが、害虫に強く棘もないし、ジャスミンのような頭が痛くなる邪悪な臭いはないので、垣根に植えていると屋根まで占拠されるほど咲きまくり、杉並区ではよく見かける薔薇です。今はブラシの木の花盛りで、サンディエゴで見かけて、ピンクのブラシのような花に驚きましたが、まさか木香薔薇の家の前の庭にどかんと咲いていて、日本でも咲くんだとまたもや驚きました。

ところでラスカルの「不可説不可説転」というのは唐の時代の『華厳経』に出て来るとてつもなく大きな数字のことで、東晋では「不可説転転」という、それでも馬鹿馬鹿しいほど大きいのですが、

  一本の薔薇に不可説転転の棘

の方が字余りが五七七でおさまるので耳には残るでしょう。漢字圏では「無量大数」(10の68乗)が最も大きいのですが、「不可説不可説転」はそれを遥かに超えているので、要するに悟りの功徳のおおいさをあらわすという仏教の我田引水で、宗教はすくなからず法螺を吹くもので、天上天下唯我独尊と生まれた途端のたまうのはお釈迦さまぐらいなもので、ここまで来ると面白いもので、「ゴータマ・シッダルタ」だったか、子ども心に読んだ釈迦の伝記は、川で女性の裸を見て若き釈迦が苦悶するところなど、映画館でジェリー・ルイスがハーレムで美女たちにかしずかれるシーンでときめいた幼稚園時代を思い出して、ゴータマ君の苦行に感心したものでした。

あ、関係妄想症が出始めたので、そう言えばなんでラスカルが『華厳経』に興味をもったのかと不思議だったので昼飯に帰ったついでに口を挟んだのでした。わたくしは信仰はまったくありませんが、宗教の聖典は、なんで蹄が割れていると穢れで蹄が割れていないと聖なるもの=生贄なのかカモノハシは哺乳類だが水搔きだからどうなるのかとか面白いので子どもたちと論争したものだが(すんなよ)、ラスカルも年を経て仏教に回帰したのか。無理だな、奥の細道も十七文字を越えると眠くなると言ってたしなあ。

写真は四季薔薇のアンネの想い出。気候が良ければ春夏秋冬咲いており、初めは黄色で、橙色やピンクが加わり紅くなり、香りも変わるので好きな薔薇である。

引用して返信編集・削除(編集済: 2025年05月15日 21:05)

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