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スレッドNo.322

辻斬りの役をもらひし秋芝居

皆さん、こんばんは。

さすがは句念庵さん、良くご存知ですね。
男女の「まぐはひ(まぐわい)」に通ずる「岐神(くなどの神)」については、『きっこのメルマガ』の今年4月13日配信の第162号で、

 おほびらのまぐはひ岐神(くなど)山わらふ 上村占魚

を取り上げて、詳しく解説しています。
せっかくなので、メルマガを購読していない皆さんのために、以下、この句に対するあたしの解説をメルマガから引きますね。

 おほびらのまぐはひ岐神(くなど)山わらふ 上村占魚

「おほびら」は「おおっぴら」、「岐神」は「岐路に立つ神」、道祖神の一種です。道の分岐点、峠、村境などに祀られ、外敵や悪霊の村への侵入を防ぎます。外敵や悪霊に「これより先は来てはいけない所」だと分からせるため「来な処(くなど)」と呼ぶようになりました。他にも、街道沿いの道祖神には「道中安全」、田んぼの脇の道祖神には「五穀豊穣」など、それぞれ意味があります。

この句には「上州中原の岐神」という前書があります。上州中原(群馬県)には道祖神が多いのですが、この地域で特徴的なのが「双体道祖神」と呼ばれる男女一対のものが多いことです。「双体道祖神」は基本的に「子宝祈念」「子孫繁栄」のためのもので、男女が仲良く並んでいるだけのものから、男が女の肩を抱いたもの、男が女の胸元に手を入れているもの、男女がしっかりと絡み合っているものまで、その「R指定」のレベルは様々です。

また、面白い「双体道祖神」として「餅つき道祖神」と呼ばれているものもあります。男が杵(きね)を振りかぶり、女が臼(うす)に手を入れて餅を返しており、一見、若い夫婦の餅つきに見えます。しかし、よく見ると、男の着物の股間の部分がはだけており、大きな男性器が丸出しになっているのです。これは、杵を男性器、臼を女性器、餅つきをセッ●スに見立てた「子宝祈念」の道祖神なのです。背面の「文政八年」(1825年)の刻印から、赤ちゃんの死亡率が高かった時代に造られたものだと分かります。

あまりリアルなセッ●ス描写の「双体道祖神」を造ると、村の若い娘たちが恥ずかしがってしまうため、あえて「餅つき」などに置き換えたという説もあります。しかし、この句の「双体道祖神」は、公衆の面前で「おおっぴらにまぐわっている」のです。そりゃあ山も笑い出すでしょう(笑)

以上です♪

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