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スレッドNo.13

◆ 恋螢 かもめ ◆

   白薔薇のめくれて今朝を香りけり

   のほほんと生きて螢の夜となりぬ

   忘れもの探しに来たの螢川

   聴診器あてられてゐる螢の夜

   ひとこゑの夜を渡りくる河鹿かな

   夕ほたる女医の鎖骨の美しきこと

   源氏とも平家とも初螢とも

   恋螢愛し激しやうふふふふ

   いまここにわたしはゐます恋螢

   遠き日へさらはれてゆく螢狩

   ひとときを遊べや恋の螢どち

   すり抜けて螢の行方不明かな

   清らかな螢清らかなる光

   川音をはぐれて恋の螢かな

   螢火のぽつぽつぽつぽ哀れなり

   医師の目の語るなかれと螢籠

   草螢意地を張るのはもう飽きて

   宵螢ぽつん民家の灯のぽつん

   黒南風やおつゆに浮かぶてんてまり

   初蝉のまさしく蝉の一声ぞ

   日焼した腕にわたしの嫉妬かな

   みづすましけふの命をつなぎけり

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