冬空や猫塀づたひどこへもゆける 爽波
投稿日:1月31日(土)02時50分18秒
まずは、波多野爽波から始めたいと思います。
波多野爽波(はたのそうは)は、大正12年生まれ、平成3年、68才没。
16才でホトトギスに投句を始め、30才の時に「青」を創刊、主宰となります。
この句は、昭和24年の作品で、昭和15年から28年までの作品を収録した「鋪道の花」と言う句集に収録されています。
この句は、字余りが成功している数少ない句のひとつで、猫の自由気ままな姿を字余りで表現しています。
俳句を鑑賞するのに、作者の背景を照らし合わせて読むのはルール違反ですが、参考のために言っておきますと、この句は、爽波が闘病中に作った作品です。