爽波の時間軸
投稿日: 2月16日(月)14時17分54秒
あ ひろみんさん ありがとうございます(^-^
さて
爽波の時間の感覚には 独特なものがあると思います。(^-^
まあ 一般的な俳句を 写真とするならば
爽波の いくつかの俳句は デジカメの動画のような。。。
短い時間を切断して かつ 対象でストップモーションで
切断固定される。。。
まえに きっこ師匠が 提示した
切れの 【D】のパターンなんかが その典型では。。。
【D】
繕ひし垣より走り出でて//湖/
そこらじう落ちゐる厄を嗅いで//犬/
戸あくれば/冬空に帽とりて//客/
鋭くカメラがまわり 最後に対象に収縮していく時間
戸ががらりとあく
だだだ。。。(((((・-・)
冬の空
だれかが 帽子をとって
なにか言ってる
あ!
お客さん!(^。^
みたいな。。。
● 冬空や猫塀づたひどこへもゆける
この句も そんな爽波の時間感覚のあらわれた句かと。。。
きっこ師匠風に切ってみれば
冬空や//猫/塀づたひどこへもゆける
いわば 【D】のヴァリエーション。。。
ここで
冬空の塀づたひどこへでも//猫/
で【D】のパターンに 近づける とか
あるいは
冬空や//猫はきままに塀づたひ
で 定型に収める とか
しなかったのでせう?(・-・)?
ボクはその答えは 爽波の時間の感覚だと 思います。。。
彼の頭の中の時間軸では
冬空~~~~と 長い時間 冬空があって
突然 視界に猫が ぴょん と 飛び込んできます
その 運動の描写が 「や」と「塀」の間に割り込んだ
「猫」であるかと。。。。
で 塀のうえを ととととととと と どっかへ行ってまうわけです(^-^
彼の句の中には 対象のかたちだけでなく 時間も忠実に
描写されているのかと
● 天高しやがて電柱目に入り来
以上のことを 頭においてみると この句も
「やがて」を どれだけの 時間と見積もるかに よって
情景が かなり 変わってきます(^-^
数秒とか みじかい時間だと「や」とかで 切ってまえば良い訳ですから
ボク的には 数十分から 数時間 と 見積もりました>「やがて」
とすると
「天高し」と感じた場所 と 「目に入り来」た場所が 違う可能性もありですう(・ー・)
多分 山歩きとかで 自然を堪能してきた 爽波先生を
街くんや 人工くんや 文明くんとかが
「爽波先生(^-^ いつまでも カントリームードで おられたら
こまりますわ。。。ソウハ問屋が。。。」と
出迎えるわけです。。。
最初に 電柱みたとき 彼の胸にも
「あ~~ 明日からしごとかあ(-。- 」 みたいな 感傷があったでせう。。。