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スレッドNo.98

茶の花のするすると雨流しをり 爽波

2月21日(土)01時26分9秒

第二句集「湯呑」におさめられている、昭和49年の句です。
お茶の花を見たことのある人なら、一読して「あれ?」と思ったのではないでしょうか。
あの丸っこくて可愛らしい花は、雨がするすると流れるような感じではないからです。
しかし、もっと近づいて良く見てみると、ひらいていない堅い蕾や、ひらきかけの花の間の枝を伝わり、するすると流れ落ちて行く雨水が見えて来るのです。

この花はどんなふうに散るのか、この鳥はどんなふうに鳴くのか、この水はどんなふうに流れるのか‥‥。
他人の俳句やその他の媒体から作られた先入観などには惑わされずに、自分の目や耳でキチンと対象を感じてみましょう。
そうすれば、爽波のように、自分だけの発見に辿り着けるのです。

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