手洗ひて靴に飛沫や入学す 爽波
2月21日(土)13時09分53秒
誰にでも見に覚えのある一駒ではないでしょうか?慣れない水飲み場、水道の栓。ちょっとひねっただけで水が飛び出した経験。おまけにだぼだぼの制服、大きなリボン。まっさらの固い靴が飛沫をすっと吸って・・・。こういう瑞々しい句を見ていると、自分も不調のトンネ ルから抜けられそうな気がします。
両方に髭があるなり猫の妻 小西来山
確か『俳句朝日』に載っていたと思って、探しましたよ、バックナンバー。去年の一月号に「俳人は幸せだ」という題で岩田由美という人がユーモアのある10句を挙げています。猫の妻の句はその筆頭。「猫の雄雌に髭があるのは当たり前だが、「妻」と思うと滑稽だ。」と書いています。嬉しいことに爽波の句もあり ました。
壷焼が運ばれてなほ浮かぬ顔 爽波