自分じゃ分からない
前欄に書いたように、小学生は走り幅跳びでは自分のフォームをよく自己分析できます。
ハードル走でも、慣れてくると(ハードルに慣れてくると、という意味と、わたしの質問責めに慣れてくるとという2つの意味で)的確に自己分析ができるようになります。
では、小学生にとって最もフォームの自己分析が難しいのは何でしょうか?
それはクラウチングスタートの場面だと断言できます。
スタートの合図に集中するために自分のフォームを振り返る気持ちの余裕がないことと、目線を真下から斜め上に、そこからゴールの方向にと一瞬に変化させるから、が難しい理由だと思います。
そして、何メートルまで前傾姿勢を保つのがいいか、もこれまた判断が難しい。小学生は筋力(特に背筋)がまだまだ弱いので、前傾姿勢だと走るフォームがすぐに崩れてしまう。早めに起き上がるほうがよい場合が多いのです。
「オリンピックの100mの選手が20m辺りまで前傾姿勢だから、アナタもそうしなさい!」
と小学生に指導することは、
「オリンピックの重量挙げの選手が200kgのバーベルで練習してるのだから、アナタもそうしなさい!」とムチャを言うのと同じ。
さように小学生にはクラウチングスタートは難しいので、OJACでは時間をかけて練習しているのです。小学生でも、自分のクラウチングフォームの自己分析ができるように。
(20mも200kgもホントかどうか知りませんで、テキトーに書いています)