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スレッドNo.1033

アイビーの俳句鑑賞 その1

アイビーの俳句鑑賞 その1

43 知多の日を車窓に連れて初句会 (森野さん)
83 早梅や熱田の杜に紅こぼし (森野さん)
1月句会で個人別総合1位に輝いた森野さん、出句の5句とも高点でおめでとうございます。なかでも上掲の両句とも、清新の溌溂たる意気が感じられる、まことに1月句会に相応しい佳句になった。両句とも地名を取り入れ、その地名が持つイメージを最大限活かしている。知多といえば温暖で穏やかな風光を、熱田は神宮の森閑として清浄な雰囲気を読者の方が思い浮かべる。俳句は字数が限られているので、いちいち説明せずに、読者の知見に任せる部分がとても大きい。

97 よく聴いてよく励みたし大旦 (ふうりんさん)
これも新年に相応しい、浩然の英気を感じさせる句だと思う。とくに今年の干支の兎の耳の長さからの連想される「よく聴いて」が利いている。よく、よくとリフレイン効果を狙った対句も成功しリズミカルな調子が耳に心地よい。

59 小雪舞ふ赤富士眺む露天風呂 (令淑さん)
実体験の一句であろうか。新年早々、赤富士とはまた豪儀だ。おまけに小雪がちらついている露天風呂。舞台装置としては最高の、まことに正月らしいめでたい句になった。どこへも出かけず寝正月を決め込んだ当方には羨ましい限りだ。

89 元旦や猫も欲しがるエビフライ (茶々さん)
茶々さんはこの句も含め猫を題材にした句が多かった。犬派と猫派に分けると茶々さんは間違いなく猫派なのだろうと想像する。当該句は外連味なく、素直に詠んで余分なものを加えない、その潔さに好感が持てる。エビフライを欲しそうにしている猫、猫好き人間の茶々さんは邪慳に追っ払らえない。猫を叱るどころか、箸で摘んで一尾くらい与えたかもしれない。親馬鹿ならぬ猫馬鹿が微笑ましい。

37 客の無くテレビにしゃべる三ケ日 (ゆめさん)
コロナの関係か、例年に比べ今年の正月は来客が少なかった。いきおいテレビ中心の正月三が日となった。気がつくとテレビに向かって返事をしたり話しかけている自分、少しバツが悪いが何食わぬ顔をして遣り過す。それにしても退屈だ、誰か遊びに来ないかしら、と無聊気味の作者。日常のありがちな一コマを上手く拾った一句。

41 御下やいつもの庭は霊験めく (無点)
惜しくも無点となった。正月に降る雨を「御降り(おさがり)」と言い正月の季語となる。雨そのものは別に変ったところはないが、新年ということでなにやら特別な気分にさせられる。そこの気持ちの持ち方を「霊験めく」と表現したのはよく分かる。ただ御降りを御下と表記したため分かりにくくした憾みがある。その点が残念。

以下次号、不定期掲載

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茶々さんまだこの掲示板設定されていませんのでアイビーさんのコメントメールで届けておきました。
本人も希望していますので一日も早くと思っています。ただ過去の設定データが消去されているのか確認できず試行錯誤しています。

引用して返信編集・削除(未編集)

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