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スレッドNo.1952

選句観賞

アイビーさん、蒸し蒸しする梅雨の折、お纏めお疲れさまでした。
素晴らしい発句に拙い脇句を付けての観賞となりますが、誤解釈等、お許しくださいませ。

55 滝壺に落ちて自由になりし水 (蜜豆さん)
真夏の夢を友独り酌みたり

まさに梅雨の最中。水の広がりをずばり自由と読まれたのが的中です。
気持ちの良い句を特選でいただき、脇句も自由な気分で付けさせていただきました。

9 裏切りも不倫もなくて竹夫人 (ABCヒロさん)  
また草を引く昼の黙かな

最近、ワイドショーをにぎわせて芸能人のみなさん、挙句の竹婦人のようにはなかなか。。
季語に人格を持たせ、ケレン味のない見事な句に仕上げております。
脇は地味な私の休日の予定です。
 
39 父の日の殿様盛りの鰻飯 (ふうりんさん) 
野良着を畳む母の指抜き
父の日はそれでいいのです。父上殿、まこと日々お疲れさまでした。
殿様盛がほのぼのとして、夫婦愛和せり。
  
67 老鶯のあと一声を待ちにけり (ふうりんさん)
投了したる蒼き父の背

老鶯ともなりますと、声もロングトーン、かつつややかなに聞こえてまいります。
一声が待たれる間を素直に詠んでおられるのが好感です。
脇は緑差す対局の風景でまとめました。

69 病葉の流れゆくもの沈むもの (てつをさん)
楷書に生きて悔いのありなし

流れゆくものもいつかは沈むのですね。
しみじみとした人生観ととらえて、いただきました。
てつをさんの人生は存知あげませんが、勝手ながら脇をつけさせていただきました。

79 深井戸の底に人影夏越祭 (束束子さん) 
神拝詞を声に出さざり

これはちょっと怖いですねえ。
ホラーの一歩手前で止まって、詩となるのは季語の斡旋のよさです。
茅の輪くぐりをした気持ちで””おがみことば””で脇を付けました。

99 蝉時雨鳴き止む時の恥ずかしさ (ラガーシャツさん)
袖の透きたるサンドレス買ふ

こういう恥ずかしさってありますよね。
私は花火大会で大スターマインの後、次の発射を無口に待っているときです。妙な間が空くのです。

今月はその日の気分で特選が変わるような、7句の激選でした。
来月は晩夏から立秋へ。
また素晴らしい句に出会うのを楽しみにしております。

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