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スレッドNo.267

秀句鑑賞

18 強右衛門磔刑の地の銀河濃し (萩)
読み方はおろかその存在すら知らずネットで検索した。「長篠合戦のゆくえを変えた?人間味あふれる鳥居強右衛門・命がけの
  決断とは?」を読み進めるうちに句の背景を知り改めて銀河濃しの思いに至った。歴史を踏まえた郷土の偉人を称えた句だ。
24 黒揚羽弔旗の如く翅立つる (アイビー)
   十月に予定されている安部元総理の国葬、掲げるのは弔旗である。弔旗は一度旗竿の上部まで上げその後三分の一程度まで下げ  
   弔意の証として黒い帯状のリボンを付ける。この句そのリボンを黒揚羽と見做し折からの風に翔たかせた。何とも独創的発想。
唸るほかない。
29 猛暑日や首に取り付く保冷剤 (和談)
保冷剤との言葉に初めて出逢った。この夏それらしきものを首に乗せたが違和感がありすぐ止めた。作者は常習者らしい。それ
にしても首に取り付くがユニーク。上五と下五が首から離れないのだ。
33 夏の月猫がゐるから許すこと (かをり)
中七、下五に人間模様が詰まっている。何も説明していないところが憎い。犬では駄目だ。夏の月が静かに見守っている。想像
を促されそうだが止めた。深入りしない方が良さそうだ。
35 円安もさることながら生ビール (アイビー)
   株を持っている知人がいる。喫茶店に入ると必ず日経新聞を手に取る。聴くと株は分散して買っているとのこと。私はこの辺の
ことには疎く興味も無い。円安などについてもよく分からない。国の内外によって事情が異なると言うことの他には。作者はこ
のような面倒なことはさておき先ずビールをとのことだが、コロナによって気楽に外で一杯とは行かない。
39 ちりりんと風鈴句座に風送る (ふうりん)
   中七と下五が自然で爽やか。開け放された和室だろうか。和やかな句会が目に見えるようだ。ちりりんもふうりんさんらしい。
45 蔵書印薄れし父の書を曝す (玉虫)
   蔵書印なるものを初めて知ったが入手時期なども記載されているのだろうか。時折虫干しで日に晒すのだろう。多分毛筆と思わ
れるが印字ともども時代の流れに沿って次第に淡くなっていく。感慨のにじみ出た句だ。
56 青春は古書店の街草田男忌 (ABCヒロ)
   上五、中七に惹かれた。最近はどうだろう。図書館に行けば結構揃っている、古書も。それでも東京は神田を始め各地で古書店
街が人気だ。文明の進化で活字離れの子供が増えているが、懐の貧しい青春時代は今も昔も変わらない。草田男忌がしっかり受
け止めている。
61 O型の儂に胡桃を割れと云ふ (束束子)
血液型を調べてみた。A型.几帳面で優しい、B型.好奇心旺盛で個性的、O型.おおらかで存在感抜群、AB型.先読み思考に優れ天才
型とあった。それでやっとこの句に近づけた。ちなみに私はB型、当たらずとも遠からず。家内はA型、几帳面だが怖い。

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