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スレッドNo.2878

選句鑑賞

22 占ひに嵌まる女の神無月 (アイビーさん) 5
独創的な発想に先ずは脱帽。しかも季語から逆算するとちゃんと計算されている。今、季語の斡旋について試行錯誤しているがこの季語神無月は忘れられないものになった。古代の神秘な世界に引きづり込まれそうだ。

40 冬芽今静かに力溜めてをり (わかめさん) 4
さらっと詠んでいるが地球を支配している動植物にとっては冬季は最も重要な季節とか。熊の冬眠しか知らないが最も重要な役割を担ってきたのは植物だそうだ。植物は地中などで微生物を育て必要な酸素の供給源となっている。畑は耕さない方が土の中で微生物の活動が活発になり炭素等の吸収に役立つ。微妙なバランスの中での生存競争、独り勝ちはすべてを滅ぼす、昨夜のテレビで学んだ。

52 生くるとは忘るることよ木の葉髪 (てつをさん) 7 ◎ナチーサン
「生きるとは死ぬることと見つけたり」はどこでのセリフだったか定かでないが「生と死」は古今東西の大哲学者の永遠の命題だったらしい。作者はこのテーマに対してズバリ「忘れること」と断じた。言われてみるとなるほどと頷くしかない。除夜の鐘も間もなくだが今年も多くの煩悩を抱え込んだ。その多くは己のつまらぬ欲から出たもの。無心の境地を木の葉髪で言い得て妙。特選に頂いた。

55 蜜柑剥く夫花びらの形に剥く (ヨシさん) 4
私は紀州で育ったので蜜柑と言えば紀州みかん、甘くて酸味があって何個でも食べられた。甘皮は捨てたことはない。この句からご主人の人となりまで見えてくるから面白い。花びらの形だから本皮と思われるがその後実は筋まできちんと取るのだろう。蜜柑としては冥利に尽きるだろう。私など半分に割って実を取り出し筋など取らず口にポイ。乱暴この上なし。静かに見ている作者、良いお年を。

71 小春日や義理欠くことも処世術 (てつをさん) 3
昨年も年賀仕舞いが相次いだ。新任の折の宣言を未だに守っているが一時の500通ほどが次第に減り今は約半数になった。一時一部メールに変えたが元に戻った。やはり味気ない。賀状はソフトを使った画像に自作の句と一筆を添えたものだがここ2年ほどは喪中はがきが続ているので良い機会かも知れない、処世術と割り切った作者に見習って。A型の合理派家内からも決断を迫られている。郵便料金の値上げもあるし、悩ましい。また煩悩が増えた。

80 笹鳴や少女にも見ゆ阿修羅像 (尾花さん) 5
確かによく見るとこの佛は少年にも少女にも見える。いかにも純粋で可憐だ。宗教心に乏しい私にも身近に感じられる。笹鳴りの季語がよくマッチして切ない。好きな句の一つだ。

81 電飾の街や師走の献血車 (にゃんこさん) 8 ◎アイビー
今回のトップ作品、なぜか集計に私の名前が無い。急遽クレーム。集計漏れと解り結果トップに。何とこの句アイビーさんの特選句だ。普通師走の街に献血車など思いも及ばない。実景だろうが緊急事態だ。昨日だったか新聞で日赤の血液不足が報じられた。正直言ってこの句8番目に近い句だが読み返してみて意外性と新鮮さ、改めて見直した次第。

89 なまこ壁続く蔵町石蕗の花 (弥生さん) 4 ◎てつを
なまこ壁のことを知り句にも挑戦したがうまくいかない。つい浮いてしまう。実際を見ていないからかも知れない。蔵町と石路の花、落ち着いた古風な風景が目に見えるようだ。心に残る句だ。 

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ナチーサンさん、ありがとうございます。
55 蜜柑剥く夫花びらの形に剥く (ヨシ)

毎年、有田みかんを食べます。
私は小さめの蜜柑が好きで、まず半分に割って大胆に皮を剥き2口で食べます。有田食いとか言われているらしいですね。
夫は必ず丁寧にお花の形に剥いて食べます。それが男女逆転やん!と思って面白くて句にしました。

ナチーサンさんも、良いお年をお迎え下さいね。

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