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スレッドNo.575

選句鑑賞

 8 陶工の轆轤勇めり鵙の晴(かをり) 
自句自解で状況は解りました。「鵙の晴」の様な方ですか。今、読売新聞の連載に陶工を主人公にした「風に立つ」が始まっています。そこの親方がそっくりですね。そんなことを考えながらこの句を選んでいました。やはり下5の季語が嵌ってますね。

10 掃除機をまあるく掛けて秋湿り(ヨシ) 
思い出しました。ロボット掃除機を。まんべんなく動いているようでいい加減です。この作者も掃除をするという義務感でなく気怠い秋のひと時を楽しんでいるように伺えます。何となくほっとする句ですね。

22 長き夜や縁から嵌めて行くピース (玉虫)
家内がよくやっていました。「よくもまあ」と言う感じで感心して見ていました。そうですか、なるほど。後は色ですかね、形ですか。ストレスがたまると思うんですが完成した時は爽快でしょうね。秋の夜長にぴったりの作業、きっと認知症予防にも良いでしょうね。

58 栗持ちて免許返納ぽつり言う(森野)
「ぽつり言ふ」に参りました。しかも免許返納。私は車はダメですがオートバイ免許を返納したことがあります。丁度エンジンだけが盗難にあったことがありましたがこのことで踏ん切りがつきました。この句の場合、一見何の関係も無いと思われる栗ですか。家族との板挟みで苦悩している様子が伺えます。ある雑誌で教習所の教師が言っていました。「個人差がある。周りからでなく一番わかっている自分で決断することだ。恐らく決断した時が最適なんだろう」と。

88 復興のおれが担ぐぞ秋祭 (悦ちゃんあら)
復興と言うからには被災地だろう。人災か天災か個人で担うわけにはいかない。その上数年間コロナによって抑えつけられた一途な思いを神輿にぶつけた。その心意気や天晴れ。特選に戴きました。

89 一葉してをぐらき堂の写経会 (かをり)
をぐらきとは、小暗がりの事だろう。写経会と来て季語に一葉。その斡旋の巧さに降参。女性を想像して採ったがかをりさんだったか。今回も2句採っている。やはりどこか隠れた魅力があることは認めざるを得ない。口惜しいが。

93 梯子獅子鎮守どよめく秋祭 (和談)
和談さんの住む豊明の梯子獅子。三年ぶりの復活とか、伝統技術の廃れを心配して規模縮小での再開とか。実は約30年ほど前新任教師数名と彼の家へ押しかけ妙技に酔ったことを思い出した。コロナ明けにはまた一度お邪魔し拝見したく思っている。

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 常に前向きな姿勢で幅広い視野で俳句に取り組んでいられる姿に感服しています。刺激は受けていますが私には反応する力がありません。ましてや、北大路氏の分野にはのっけから付いていけません。でも、また紹介してください。視野が広がります。

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ナチーサンさん、二句も採ってくださり感激です。
・8 陶工の句、季語が決まらず一時間ほど歳時記とにらめっこした甲斐がありました。
陶工の人柄まで季語に託しました。読み取っていただきうれしいです。
・89 一葉して 外の風景と堂の明暗を狙いました。朝帰り風の句は自分でも詠んで面白いのですが、飽きられもしましょうし、またあの人かと思われもしますし・・・・
上五で切って五文字の名詞で終わる句も詠まねばと常に意識しています。

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