選句感想
今回頂いた句の感想を少しずつ書いていきたいと思います。
ほおずきやほの口をして吹き鳴らす (弥生)
特選に頂いた句です。懐かしさと温かみを感じました。私は不器用でほおずきを鳴らすことができません。「ほ」の口をしたら鳴らせたのかもしれませんね。口に出して読んだときの、ほ、ほ、ふという音からも安らぎを感じます。
玄関を出れば秋津の群るる空 (森野)
外へ一歩出た瞬間に目に入ってきた秋の空の澄み切った青ととんぼの赤。爽やかな風と開放感を感じました。
みんみんやとく眼帯のもどかしさ (かをり)
特に暑い時期の眼帯の鬱陶しさを思いました。みんみんの軽さに、眼帯の付け外しのちょっとしたわずらわしさ感がよく伝わってきました。私の住んでいる地方では、ミンミンゼミを聞くことは少ないので、感覚がずれているかもしれませんが…。
憧れて届かぬ遠さ夏茜 (ヨシ)
秋茜と違って、夏茜は生まれた土地で一生を過ごすそうです。共感しました。私もきっと夏茜…。
にゃんこさん、みんみんの句、御評価ありがとうございます。
習作として聴覚と視覚を詠み込んでみましたが、目の手術をされたアイビーさんへの挨拶句でもあります。
全快、おめでとうございます。