アイビーの俳句鑑賞 その4
アイビーの俳句鑑賞 その4
今月も惜しくも無点の句が出た。中には少し手を加えれば入点もあったと思われる句もあった。では、どこをどうすれば良かったのか、皆さんの一緒に考えてみたい。
秋夜空音と光の競い船
ライトアップした船のことは分かるが、それが何であるのか肝心なことが不分明。明らかに説明不足だ。くどくどと説明過多も拙いが、どういう状況なのか分からないのも問題だ。作者ひとりが分かっていて、読み手に状況が伝わらないことはベテランでもよくある。独りよがりはお互いに気をつけたい。
店先に郷愁誘ふ青蜜柑
作者の思い入れがある青蜜柑の句。何故、青蜜柑に郷愁を感じたのか、読み手が一番知りたいことが分からない。「故里の匂ひを乗せし青蜜柑」
秋めくや心踊るるポストかな
「秋めく」と「心踊る」と来て、なにが始まるんだろうと読み手に期待を持たせたまではよいのだが、座五の「ポストかな」
で一気に分かりにくくなった。説明不足。上五で「や」で切っておきながら、座五に切れ字「かな」を使うことは俳句の禁忌とされる。
俳句本並ぶ机や獺祭忌
獺祭忌は近代俳句の改革者・正岡子規の忌日。俳句本が並ぶ机と獺祭忌、当然と言えば当然だが、ありきたりといえばありきたりの組み合わせ。季語をもっと離して使えとは、言うは易く行うに難いことだろう。その点、作者に同情する。
しとしとと里芋濡らす恵みの雨
座五の「恵みの雨」は6文字となり、俳句のリズムを壊してしまっている。止むを得ず字余りにするときは、座五より中七、中七より上五と、上に持っていくようにしたい。「この雨は芋を育てる慈雨ならん」
雲映ゆる秋の夕焼け絵画かな
絵画の中の「秋夕焼」を詠んだものか、実景色の「秋夕焼」を詠んだのか判然としない。もし、絵画の「秋夕焼」だとしたら季語として成立するのかという問題が生ずる。
ウォーキングニキロももたぬ残暑かな
その通りだが、皆が感じていることを当たり前に詠んだ気がする。俳句にするには一工夫欲しかったように、思わないでもない。一例として「ウォーキングニキロでダウン秋暑し」
菊酒や無事の退院祝い酒
上五に「菊酒」があり、座五にも「祝い酒」があり「酒」が2回出てくるのが、やや煩わしいと感じた。「菊酒や無事退院を寿ぎて」
愛犬のトリミング終へ虫の秋
座五の「虫の秋」がやや抽象的になってしまったのが残念。「虫鳴けり」「ちちろ鳴く」ぐらいに留めたい。
魁となるや孤高の秋茜
一見して言葉が難しすぎると感じた。赤とんぼを形容するのに「魁」や「孤高」は大袈裟過ぎではなかろうか。
木木の風ひたるひととき昼の虫
座五の「昼の虫」が句全体を印象を弱めていると私は思う。あまりにも漠然とし過ぎている。例えば「昼ちちろ」とか。
だらだら〜り用済み陰嚢(ふぐり)残暑酷
陰嚢(ふぐり)は男性のシンボル。ふぐりを詠んだ先行句もある。老齢な俳人が枯淡の境地に達し、軽妙洒脱な味わいを持つのが普通。ふぐりを句材にすること自体、脂っけの抜けた年代の証拠でもある。正直なところ、上五の「だらだら〜り」はいかがなものか。もっと品よく詠みたいと感じたが…。暴言多謝。
アイビーの俳句鑑賞:完
アイビーさん
ウォーキングの句、普通になりすぎました。
またウォーキングして考えます(^。^)
ABCヒロさん
俳句は人生の杖。
しかと心に入れました。
昨日は海に行ったので沢山詠みました!
困った。ダラリを品よくと言われてもねえ。精子を体温より低く保つために陰嚢があるらしい。放熱のためか表面積が伸び縮みする、眼瞼下垂みたいに陰嚢下垂というのもあるらしい。病気まではいかない下垂をサポートするパンツもあるそうな。ついでにある日ころっと行く場合はいいけど意に反して介護される身になったときアンダーヘアの脱毛も介護の現場では話題らしい。ちゃんとするには10万以上かかるとか。それも白髪が増える前にしないと脱毛しにくいとか。マア介護の現場から言わせれば終活てなアホなこと言わんと脱毛でもしとけと言いたいかもね。品がないけど現実厳しい、以上今日の深夜番組でした。そうそうあの句は残暑酷が言いたかった。