選句鑑賞
1 森野 暖かや互いに嫁と言ふ縁に 4
嫁も死語になりつつある今、姑に仕えた二人の女、今は年老
いた姑を思いやる境地に。春日の中で互いに共通する縁を確
かめ合う二人。座五は「縁・えにし」でいいのでは。
11 水上 魚影とも石の影とも水温む 8 ★てつを
早春の池での一コマを切り取った佳句。曖昧模糊とした影を
あしらい下五に収めた。作者の心情がそこはかとなく伝わっ
てくる作品だ。
22 弥生 卒業すドッチボールは下手なまま 9
★アイビー、 ★ナチーサン
卒業を詠った句は多く見かけるがこのような句には初めて出
会った。一見素通りしたが読み返しているうちに手放せなく
なった。この句の無醸し出す何とも言えない雰囲気に呑まれ
特選に戴いた。作者にとって運動神経に疎いこの子が愛おし
くて堪らないのだ。
38 玉虫 春火鉢父の癖字の懐かしく 8 ★ちとせ
★ラガーシャツ
亡き父への追悼句。火鉢の時代火鉢の主のように座り込んで
煙管をふかしていた父親。個性豊かな父は字も独特、味のあ
る字だ。火鉢の時期になると追憶が蘇る。その火鉢は今も部
屋の片隅にひっそりと鎮座しているのか。
59 アイビー 二、三言妻に耳打ち耕せり 2
滋味だが味わい深いそのままそっとしておきたい 気持ちにさ
せる。なるほどと思わせる句だ。
以外、ご自身の事ですか。客観視するとはこの事ですね。
アイビーさんも特選で採っています。ぜひ感想をお寄せください。
ナチーサン、ドッチボールの句の鑑賞ありがとうございます。
これは私自身のことを詠みました。
ドッチボールが本当に苦手で逃げてばかりいました。
でもこうして何十年も経て俳句となり、皆さんに採っていただけるなんて。
苦手でよかった。((´∀`))
弥生