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スレッドNo.85

アイビーの感想その3

アイビーの感想その3

66刺青の袂を夜目に貸浴衣 (かをりさん)
その筋の人でなく、ファッション感覚でタトゥーを入れる若者。観光地や花火とかのイベントに貸衣装の和服で逍遥するカップルは普通に見かける光景だ。彼らは、浴衣の袂からタトゥーが見えていても全く気にしない。あくまでファッション感覚で、後ろめたい気持ちは微塵も無いのだ。これも一種の変身願望だろうか。むしろ私達旧年代の方がドギマギしてしまう。そんな現代の風俗を活写した一句。

68氷砂糖陽炎めきて梅酒かな (無点)
選句は一人7句なので選から洩れる句も多い。この句なども無点になったのは運が悪いとしか言いようがない。氷砂糖を陽炎に見立てる発想は、誰でも思いつく発想ではないように思うが。

71寝苦しや物価の上がる熱帯夜 (無点)
この句も無点句だが、我が意を得たりと膝を打つ人も多かったのではないか。ただ上五の「寝苦しや」で切れが入っているので、以下は一つながりになる。熱帯夜の間に物価が上がるという意味に、文脈上はなってしまう。勿論、作者の意図はそうでないわけだから、その辺りの不注意が惜しまれる。

72夏霧や眼前過るもの二匹 (無点) 
眼前を横切る物が何であるのか、作者も正体が分からない前提だが、二匹と言ってしまっては、作者には正体が分かっていることになる。夏霧で景色が朦朧としている様を表現したいのが作者の意図だから、最後まで分からないままを装いたい。

78非番には薬味たっぷり冷やっこ (ふうりんさん)
ふうりんさんの食べ物の句はどの句も美味しそうなところがよい。この句のように事実を淡々と記述しただけの句でも、読者の想像力を刺激して、食欲をそそられる。こういう句を無作為の作為、無技巧の技巧と言えないだろうか。

82逞しき生き様まざと姫女苑 (淑子さん)
姫女苑は外来植物だそうで、天敵が無いからみるみる繁殖する。同じように外来由来の背高泡立草が在来の生態系を破壊し疎まれているのに対し、姫女苑は姿かたちが可憐なだけにさほどではない。だが外見が可憐なだけに、その生命力の逞しさが際立つ。作者の淑子さんは、意外な姫女苑の生命力に瞠目する思いなのだろう。

アイビーの感想はこの稿で完

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アイビーさん、皆さん、こんばんは。
アイビーさん、いつもありがとうございます。
68氷砂糖陽炎めきて梅酒かな (無点)
梅酒の句を鑑賞してくださり、ありがとうございます。
梅酒を漬けて氷砂糖が溶けていく時に、ゆらゆらと陽炎のように見えるのが綺麗で句にしました。果実酒は楽しみですね。早く飲みたくて揺すっては眺めて、母がいろいろ漬けてくれました。

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あーーー、納得
「・・・帳を抜けし・・・」がいいですね!
ありがとうございました。

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萩さんの句でしたか。鹿とは面白い。季重りなど気にせずに鹿二頭あるいは親子鹿を出した方がずっと面白い句になったと思いますよ。上五で「夏霧や」と置いているのですから季語は夏霧で問題ありません。他人ごとながら惜しいことをしました。 萩さんのネタを横取りして作ってみました。   

夏霧の帳(とばり)を抜けし親子鹿

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アイビーさん、皆さん、こんにちは。

72夏霧や眼前過るもの二匹 (無点) 
これは私の句です。霧の中で見たのは大小の鹿2頭です。角はなかったので母鹿と子供鹿だと思いますが、鹿は秋の季語なので迷いました。伊吹山ドライブウエイを早朝4時頃走っていたのですが、頂上に近づくにつれ霧がドンドン深くなり、カーブの続く道路を歩く位のスピードで進んでいるとき、鹿に出くわしました。 鹿の親子にも感動したのですが、夏霧の模糊とした様子も捨てがたく、季重なりを避けるため、上の句にしたのですが思い切って 「夏霧や眼前よぎる鹿二頭」の方が良かったかなぁ・・・?

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