自句自解
16 ほうたるの灯や怨霊の見え隠れ
山本健吉季語集から源三位頼政の怨霊の言い伝えがあることを知った。そんな目で見るとなんだか今までのイメージが覆されそ
うだ。あくまでも言い伝え、ここは素直にほ~たるの雰囲気に浸りたい。
33 佛にも神にも依らず額の花
曼珠沙華と異なり紫陽花は宗教色を持たない、ですよね。そんな句拝見したことありません。この花やはり人に寄り添う身近な
花です。七変化、変わり身も人にそっくり。愛される所以では。
50 次の世は蝶に生れこよ火取り虫
ちやほやされる蝶、疎まれる蛾。私も生まれ替わったら女性に生まれたい。専業主婦で多くの子の育児に専念したい。良いこ
ともあったがやはり男はしんどい。こんな事言うと今の世叩かれるかも。
67 避難民受け入れし街梅雨に入る
市の方針で大府市にもウクライナの避難民が入り始めた。最初の避難民は親類を頼って。近隣から支援の物品が届いていると
の報道も。ある学校では筆を使った日本語指導も。地域のコミュニティでの支援も始まっている。いつか祖国へ送り出す日を願
いながら。
79 絹の糸吐く運命なり蛾になれず
50の火取り虫との連作です。本来蚕は蛾に変身、自然に帰るはず。それが人間のために絹の糸を吐く事を強いられた悲しい
運命に。皇室でも飼われている。