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スレッドNo.174

論語でジャーナル

7,子夏曰わく、百工(ひゃっこう)は肆(しorみせ)に居て以てその事を成す。君子、学びて以てその道を致す。

 子夏が言った。「職人は店に居て、その仕事を完成させる。君子は学問を行って、道を究極的に窮める」。

※浩→社会に必要な道具・商品を製作する職人は「労働者階級」として店で働かなければならないが、国家の政治に携わる君子は「知識人階級(読書人階級」として学問の道を誠実に修めていかなければならない。孔子の孫弟子のころになると、知識階級つまり「士」の身分が確定してきたことを反映していると、貝塚先生。吉川先生は、もう少し詳しく、いくつかの説を述べられます。先生は、多様な道具もしくは多様な製品があればこそ商売ができるように、君子も学問をし多様な実証を知ればこそ、道徳の生活を完成できる、と解釈されました。朱子は、職人は店にいなければ他のことに心を奪われて仕事に精が出ない。そのように君子も学問しなければダメになる、と解釈。伊藤仁斎は、百工には百工の仕事、君子には君子の仕事と、江戸時代のヒエラルキーを反映した解釈をしています。今の時代に読むと、どことなく「ホワイトカラー」重視で、「ブルーカラー」軽視のようにも受け取れます。古代ギリシャで、生産には奴隷がたずさわり、貴族の最高の生活が「観想的生活」だったのとは雰囲気が違うように感じられるのは、私が東洋人で、東洋贔屓のためかもしれません。そういえば、もと清心女子大学理事長の渡辺和子先生は、「置かれた場所で花を咲かせなさい」とおっしゃっていました。アドラーは、「重要なことは何を持っているかではなく、与えられたものをいかに使うかということである」と言っています。野田先生も、「ないものについて不満を言ってもしょうがない」とアドラーと同じことをおっしゃいました。アドラー心理学をきちんと学ぶために大事なことは「読・思・修」の3つです。書物や講義で学び、自分で考え、そして実践する。令和6年のお正月を迎えて、今年もこのことを忘れず精進していく一念です。

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