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スレッドNo.195

質疑応答:歴史教育2

 もう1つは、民主主義とか、選挙とか、「公民」(昔は「社会科社会」)も、少し違うというのが常識化している。いつも仲間内で会議をやったり、物事を決めたりするときに、みんな絶対にリーダーになりたがらない。「皆さんどうですか?」と皆さんの意見を聞く。それをやると決まらないよ。「皆さんどうですか」と言っても、どうせ何も考えてない。突然何かについて「どうしましょう?」と言われたって、そのときの思いつきを言うだけでしょう。思いつきをいくつか言って、多数決を取ってもいいアイディアは出ない。やはりリーダーシップのある人が、それについて一生懸命考えて、みんなに説明をして、みんなが納得すれば賛成するし、違ったら反対するようにして決めないといけないのに、絶対リーダーになろうとしない。リーダーになると、「独裁だ」と言う。ほんとに「独裁」というと、ほんとに独裁しちゃう。例えば、野田総理大臣(私じゃありません)は、TPP参加に関して、党内にも説明せず、もちろん国会でも説明せず、国民にも説明せず、何も説明しなかった。確かに法律上は、ある条約の交渉に総理大臣が参加するかしないかは承認はいらない。総理大臣が自分で決めればいい。かといって、「法律上そうですから説明する必要はない」と言っちゃうのは変で、話を聞くべきだと思う。かといって、世論調査とかの数字を気にして、「みんながこう言っているから、僕は違うけどこうしようか」というのも、リーダーシップでない話だと思う。だから、リーダーシップって何だろうと、考えないといけない。リーダーシップというのは、ある信念があって、その信念をみんなに納得してもらうように説明をして説得をして、「これのほうがいいんじゃないですか。反対なさるけど、やっぱりこれのほうがいいんじゃないですか」と言って、それでみんなの了解を得て動くことをリーダーシップと言うんだと思う。そういうふうに責任を持ってみんなをまとめて動くということを、学校で習ってない。みんなで話し合ったら、良い結論が出ると思っている。みんなで話し合っても良い結論は出ません。
 みんなで話し合っても良い結論が出ない極端な例が、住民直接投票です。いろんなところで基本条例というのが作られていて、これは松下圭一さんという菅直人さんのお師匠さまが言い始めたことで、要するに「困ったことは全員で直接投票しましょう」ということ。わからんわ。そんな自治体のいろんな出来事について、例えばトイレは家ごとの個別浄化槽がいいのか、集中浄化槽を作って下水道で流して処理するのがいいのか、どっちがいいかようわからん。そんなの自治基本条例で制定すると言われても、確たる情報がない。大阪だと地下鉄があって、大阪の地下鉄は(料金が)高い。初乗り200円ですから。東京は120円かな。高いんですけど、ある人たちが民営化しようと言っている。民営化したほうがいいのかよくないのかよくわからないです。地方公共団体がやったからこそ、あれだけ穴を掘って、あれだけきっちりできて、できちゃったから今度は民営化していいというのは、変な理屈で、私鉄ではあそこまで穴を掘らない。あのモグラ精神は、役人ならばこそですよ。聞かれても、私はどっちへ入れていいかわからないです。投票した結果も、よくわからない人がみんな入れているから、そんなにアテにならない。それよりも政治家が、民営化するならすると、僕らを説得してほしい。きちっとデータを出してね。それが民主主義だと思うんだけど。民主主義というのは、情報を共有することから始まると思う。あまり情報を流さないままで、「どうですか?どうですか?」と、良いことだけ言って、票を集める。その典型がこの前の民主党が勝った衆議院選挙で、子ども手当とか高速道路無料化とか言っていて、自民党の人がびっくり仰天して、「そんなお金ありません」と、「国は赤字財政で国債がいっぱいあるのに、どこに子ども手当を出すお金があるんですか?」と言うと、「無駄を省けば必ず出てくる」と言う。蓮舫さんとかがそう言うから、そこまで言うなら出るのかと、誰でも思う。で、みんな票を入れた。僕は入れなかったけど、入れた人がたくさんいます。民主党へ入れた人は反省してくださいね。無駄を省いても出てこない。蓮舫さんがテレビで、“仕分け”とか言って、ロケット「はやぶさ」の予算をバーンと切って、何十億か何百億かを三千万まで減らしたら、そのときちょうど「はやぶさ」が帰ってきた。あれは神さまの配剤ですね。で、「えらいこっちゃ」と、次ので増やしました。今度は、「堤防を低くする」と言ったら大地震が起こった。そうしても出てこない。出てこないけど、赤字財政の国債を増やさないと言った手前、彼らは国債を増やさない。どうするかというと、増税すると言う。今増税したら、国は潰れますよ。だって、僕らもこれ以上税金を払えない。正直に言いますけど。いったいどこにそんなお金があるんですか。税金高くなるんだったら、何するか。ものを買わないです。ものを買わないと、経済が回らないから、ますます不景気になります。まったく間違った政策をやっているけど、なんでこんな増税するかといったら、なんで地震が起こってさえ国債出さないと言ったかというと、ギリシャのようになると言う。ギリシャのようにならないよ。だって、日本の国債はほとんど日本人が買っているんです。ギリシャの国債は外国が買っていた。だから、踏み倒せないけど、日本の国債は日本人が買っているから踏み倒せる。「ごめんね」と言ったら終わりなんです。実際には踏み倒さないです。返済を待ってもらえるんです。僕たち個人が買う国債はほとんどないので、銀行が買っている。三井住友銀行とか、三菱UFJ銀行とかが買っている。なんで買うか。金が余っているから。なんで金が余るか。恐いから僕らが貯金する。企業は不景気で金を借りない。銀行にお金が貯まって貯まってしょうがない。銀行はお金を貯めておきたくない。貯めておいても死んでるもの。何とかそれで稼ぎたいけど、国債が一番確実。国債が潰れたら何もかも潰れる。国債が出るなら、喜んで銀行は買います。銀行は国債を買いたいけど、国は変なことを言った手前、国債を出さない。国債をいくら出しても、国会決議はいらない。国債は「建設国債」といって国会決議がいらなくて、だだ政府が買うよと言ったら買うやつと、「特別国債」といって国会決議がいるやつとがあって、建設国債を買えばいいけど、鳩山さんが「コンクリートから人へ」と言った手前、これは買えない。だから、変なところで民主主義で、変なところで国を潰すんです。アホなこと言わないで、国債を出して、景気を良くしてくれるといいと思います。国債を買ったら、それでもって東北地方の再建に使えます。東北地方の再建に使ったら、悪いけど、それで日本の景気は良くなる。土木工事をしますから、土木工事の材料がいっぱいいりますから。日本でいろんなものを生産して消費しなくてはいけなくなります。今、東北地方は凄く悲惨な状態です。先日東北地方へ行ってきました。海岸地方へは行ってないんです。今、行ける状態ではないみたいで。タクシーの運転手さんも、「海岸地方に行ったって悲しいだけです。行かないほうがいいです」と言ってたしね。内陸部で話を聞いても、やっぱりひどい状態で、何が起こっているかというと、みなさん避難所とか仮設住宅に入られて、避難所にいると食事に来る人がいるわけです。漁師さんなんかで、船が流れて働けないと生活保護がかかる。生活保護で月に20万あまりもらえる。20万もらって、食事が出たら、人間働きません、誰も。だって20万丸々小遣いに使えるんだもの。働いたとたんに生活保護は打ち切りになるからね。で、いよいよ復興しようかと、ゴミや瓦礫の片づけとかしたいので、「作業員さん来ませんか?」と言っても、誰も来ない。しょうがないから、岩手県とか宮城県とか県外から作業員さんを連れてきて働いてもらっている。県内に元気な人はいっぱいいるのに、朝からパチンコに行って、お酒飲んで、精神の荒廃状態が起こっている。なんでこんなことが起こっているかというと、中央がきっちり面倒をみないからです。リーダーシップを持って、「これはこうしなさい、あれはこうしなさい」と言わないから。ゴミの瓦礫の写真を見たことある?テレビかなんかで。あれは高さがきちっと揃っている。デコボコないんです。法規制があって、ああいうのを積むのは何メートル以下と決まっているので、地方自治体がうるさく見て回って、「あそこ高い」とか「ぴったりならせ」と言うと、横へ広がる。こんなときだから、いくら高く積んでもいいじゃない。国が、「ああであるけど、今は緊急事態だから、高く積んでもいい」と、ひとこと言えばすむことなのに、国が言わない。リーダーシップがないから。自分たちが決めて動くという頭が全然なくて、二十いくつもある会議でワーワー話し合っているだけ。「何かアイディアありませんか?」と言って。「何かアイディアありませんか?」と言うのに、アイディア何も出ないで半年たちました。
 これって、学校の中で、会議の仕方とか、リーダーシップとか、役割の分担とかを、きちっと教えてこなかったからだと思う。役割というと掃除当番くらいしか決めなくて、ほんとにリーダーとなってみんなを引っ張っていく人もいる、そのメンバーとして動く人もいる。あることをやるグループもある。別のことをやるグループもある。人間は平等だけど同等じゃない。全員が同じことをしなくていいんだということを教えてこなかったから。いろいろ根本的に問題があります。クチャクチャ枝葉を触らない。昔僕たちはうまく暮らしていた。ある時期からうまく暮らせなくなった。不登校にせよ、ニートにせよ、ある時期から急に増えた。それは、ずーっと遡って、戦争が終わってから増えた。戦争が終わった最初は混乱期でよくわからないけど、ずーっと一方的に上がってきている典型的なものは、離婚率です。離婚は昭和20年代から今までほんとに増加してきています。非行は、戦後すぐは混乱期で問題がありましたけど、これも長い目で見ると、ここしばらくは下がってきています。非行するほど元気がなくなったんだ。あれはなかなか根性がいりますからね。みな無気力化してしまっている。不登校とか引きこもりは、発生を見れば、絶対上がっています。国の経営がうまくいってなくて、教育を根本的に考え直さないといけない。
 家庭で見られることもたくさんあるから、その方向のことを話し合いもし、そういう方向をまず親がお勉強なさるのがいいと思います。(回答・野田俊作先生)

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