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スレッドNo.329

小学4年女子、不登校。クラス替えを学校へ頼みに行ってもよいか?

Q 
 この春に小学校4年生になる女の子のことですが、去年より登校拒否をしていまして、3年から4年になるときは普通だったらクラス替えがないんですけど、親が頼みに行ったらクラス替えをしてくださるという話なんです。頼みに行くべきかどうか悩んでいるんですが。

A
 それは、私に相談するより本人に相談するのが一番いいと思う。親が子どもに相談しないで、「この子にとってどちらがいいだろうか、どうすればいいだろうか」と動くということが一番反教育的です。
 というのは、この子はそのことによって何を学ぶかというと、「私が困っていればみんながきっと何とかしてくれるでしょう」ということを学ぶ。これが自立から一番遠い姿勢です。育児というものの究極的な目標は、子どもが人に頼らないで生きていけるようになるということでしょう。そして、どうしても自分の力ではできないときには他の人にはっきりと頼むことができるということでしょう。こうして自立していくんです。人間が自立している状態というのは、人に頼まないで、一切何もかも自分でするということではないですね。そんなものは無理です。人間というのは他の人に助けてもらわなければ絶対に生きていけない仕掛けになっているからね。
 それで、人に頼むときには「仁義」というものがあるわけよ。私の友だちのあるアドレリアン(アドラー心理学を学ぶ仲間)が、洋服屋さんの重役だったんですが、もうすぐ定年退職になるので、新聞屋さんに転身することになりました。この新聞は世間の新聞とは全然違うところが一か所ありまして、これはいいニュースしか載せないんです。悪い話は全然載っていないという新聞を出すんだそうです。それでインタビューを受けまして、夫婦関係で男と女のトークについて連載することになったんです。それで、夫婦が円満に話をするために最初にわかっておかなければならないことは、「頼みごとがあれば頼め」ということです。普通は、頼みごとがあっても頼まないんですね。ムスッとしてたりね。つまり(素振りで)わかってくれると思うわけ。様子や表情で気持ちを察してくれることを期待する。それは駄目なんです。頼むべきところではちゃんと頼まないといけない。「どうしてあなたは、そうやっていつも家に帰ってきたら寝てばかりなのっ!」と言うのは、ものを頼んだ言い方ではない。「すみませんが、お皿洗っていただけませんか?」と言える奥さんが、自立した奥さんです。頭が痛いふりをして、それとなくお皿を洗わせようとするとか、「どうしてあなたは寝てばっかりいるのっ!」と攻撃すると動くようになると思っている奥さんは、自立していない奥さんです。これが、人間として自立していることと自立してないことの分かれ目です。頼むことがあれば頼めるということ。
 子どもたちを教育していく中で、すごく大事なのはこのことです。「頼むことがあれば頼んでください」というメッセージを絶えず送っていること。だから、「学校のクラスを替わったほうがいい」と彼女が思うんだったら、頼むべきなんです。ほんとはこちらからたずねてあげなくていいんです。向こうから言ってくるべきなんですが、今までそういう「頼むべきことは頼む」という習慣を学んでいない子どもたちは、仕方がないからこちらから聞いてあげるしかない。「学校のクラスを替えてもらったほうがいいかな、どうかな?」と聞いて、彼女が答えたことで動けばいい。(回答・野田俊作先生)

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