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スレッドNo.351

障害者の社会貢献は?

Q 
 先生からお聞きした「幸福の条件」の1つに、自分が社会に貢献しているという感じを持つことというのがありますが、障害者であればそこの部分が難しいような気がするのですが。

A
 だから、障害者の人も、「障害者として人の役に立つ」という工夫を自分でしなければならないんです。われわれ健常者も、健常者として人の役に立つ工夫を自分でしなければならないでしょう。役に立つ盲人とか、役に立つ聾唖者とか、役に立つ身体障害者とかにならなくてはいけないんです。だから、工夫しなければならない。重度の人でもそうなんです。
 で、例えば極端な話、植物人間はどうしたらいいか。僕たちは、あまり植物人間の人たちの心配はしてあげなくてもいいんです。冷たいようですが。というのは、彼らは、「どうしたら幸福になれますか?」と聞いていないから。聞かれないことには答えなくてもいいです。もしも、「あの人たちも幸福にならないといけない」と思うとしたら、それは同情しているんです。「重度障害でものすごい発達遅滞(知恵遅れ)とか、植物人間に近い状態とかという人たちが幸福でいてほしい」と思ったりするとすれば、それは僕たちがその人たちに同情しているんです。同情しているということは、こっちが上で向こうが下なんで、縦の関係です。だから、そういう問題は別にしましょう。
 盲目の人や、聾唖の人とかが、「どうやったら幸せになるでしょうか?」と、もし僕たちに聞いてきたら、これは答えられます。「あなたのその障害を抱えながら、他の人たちの役に立つ工夫をしてください」と言えます。その人たちが僕らに幸せについて問わないのに、僕らがその人たちの幸せについて考えるのは、とても傲慢だと思います。僕たちが、その人と仲良くつきあうというのは、これは僕たちの側の課題です。僕たちはちゃんと彼らとも仲良くつきあうべきだと思う。でも、彼らを幸せにしてあげようという態度自体はとても傲慢だと思います。(回答・野田俊作先生)

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