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スレッドNo.357

学校を休みがちな高2娘、親の手助けは?

Q 
 野田先生のお話を聞いていて、自分は“楽観主義”でなくて“楽天主義”だったのかと思ったりしたのですが……。
 さて、高2の娘のことです。3学期より学校を休みがちになり、授業にあまり出ていなくて、担任の先生より「進級がどうなるか…?」と連絡を受けました。本人は努力しているようですが、帰宅が9時ごろになります。あまり勉強もしていない様子です。ここでなければと期待して入学した学校なのに、まわりのせいにしてこうまで変わるのかと思います。「友だちの悩みを聞いていると帰宅が遅くなる」と、理由を言います。父親とは喧嘩状態で口をききません。単位をもらおうと努力しているようですが……。
 親の手助けの仕方について、何か良いお話がありましたらお願いします。

A
 さてね……。
 うちの子どもたちは大人になって話のネタがなくなったと思ったら、ちょうど姪っ子が問題を起こしてくれました。弟の娘です。
 この4月から3回目の高校1年生です。素敵でしょう。最初、大阪の学区で一番優秀な高校へ進学しました。けれど高校へ入ってから、「雰囲気が気に入らない」と言うんです。「どうするの?」と聞くと、「別の学校へ替わる」。だけど、公立高校は転校できないんです。それで、去年春に1年生を受け直して、2番目に優秀な高校(私の母の母校ですが)へ替わりました。それで、行くかなと思っていたら、だんだん息切れしてきて、留年になりました。どうするかなと思ったら、「来年もう1回1年生やるわ」と明るく言う。「まあ、ずいぶん丁寧に勉強するんだね」と言ったんだけど…。
 弟の奥さんが、心配して相談に来ました。「お兄さんは専門家でしょう。うちの娘と会ってやってください」と言うから、「そりゃ、会ってあげます。小さいときからおなじみですから」と言って会いました。
 彼女が言うには、「周囲で応援して『勉強しなさい』とか、『学校へ行ったほうがいいよ』と言うと、余計に行きたくなくなる」んですって。年ごろから見ても、それもそうかなと思います。だから、「何も言わないで、見ていてほしい」と言う。「将来心配じゃない?」と聞くと、「何も心配ないよ。ゆっくり高校出るから」と言っているから、まあそんな考え方もあるからいいんじゃないかと思っています。本人が「放っておいてくれ」と言うから、「じゃあ放っとくよ。お母さんを説得して、放っておくようにするからね」ということになりました。
 うちの家族はみんなわりと仲が良くて、「あの子どうしよう?」と相談したら、「それじゃあ、もう何も言わないで見ていよう」と、親・きょうだい・伯父さん・伯母さんは決めました。「本人のするようにさせよう」と。
 ところが、学校が聞いてくれません。学校から親に電話してきたときに、親が「本人のするように任せますわ」などと言うもんだから、担任の先生もスクールカウンセラーもえらい心配しまして、「伯父さんは確かアドラーの先生…でした?」と言って、私のところへ電話がかかってきました。「もしもし、お宅の姪御さんのことですけど、このままでは心配です」と言うので、私は「心配しているのはあなただけです」と言いました。「親も子どもも、伯父も伯母も誰も心配しておりません。ここで子どもを信じきれるか信じきれないかが、子どもの将来を決めていくんだと思います。みんなで心配して、「大丈夫?」と言えば、大丈夫でなくなるだろうと思うから、われわれはとにかく信じてみようと思います」と返事をしました。なんで彼女を信じることができるかというと、それはやっぱり彼女と話をしたからなんです。
 だからこの場合も、一度話してみるといいと思います。「あなたのことを信頼して、心配せずに見ていていいのか」「それともわれわれに何かできることがあるのか」「してほしいことがあったら、言ってくれればするし…」。
 「何もないから、安心して見ていて。もう1年留年して頑張ってやるわ!」なんて明るく言われたら、それを信じて、もう1年留年して頑張って明るくやってもらうことだと思う。
 楽天的というのは、何もしないで「どうにかなるわ」と思うことです。楽観的というのは、「やることは一応全部きっちりやろう。それできっと道が開けるだろう」と思うことです。それじゃあ、今やれることは何なのか?私の仕事は何なのか?親なら親が今しなけりゃいけないことは何なのかを考えないといけない。すると、まずそれは、子どもの人生のことだから、子どもに相談しないで動いちゃいけないことがわかります。だから、まず子どもと相談してみよう。相談するというのは、要するに子どもから注文を取ることです。「何かしてほしいことがありますか?」。あるいは、こっちとしてもぜひ売りつけたい商品があれば、「こんなこともできるけど、どうだろうね?」と聞いてみる。断わられたら、それまでです。引き受けてもらえれば、それをやる。だから、まず相談すること。そして、してほしいことがあるかどうかと、こちらにやりたいことがあったら、それをしてもよいかどうかをたずねること。何もなかったらお茶でも入れてくつろいで暮らすことです。(回答・野田俊作先生)

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