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スレッドNo.358

 「あなたが決めることよ」をイヤがる娘

Q
 小学3年生、女の子の母です。……
A
 途中ですが、自分のことを「小学3年生の女の子の母」なんて紹介しないほうがいいですよ。例えば、「自分は37歳の主婦です」くらいから始められたほうがいいです。ご主人の肩書き、「○○会社の課長の妻」とかいうふうに自分を定義していると、自分じゃなくなるかもしれない。外のもので自分を決めているからね。特に女の人は、子どもや配偶者に自分の地位や立場を決めてもらうのでなくて、「私は私」というトレーニングをしておいたほうが楽しく暮らせそうですよ……。ごめんね、変なところを揚げ足取って……。
Q
 アドラー心理学を学んで3年です。「アドラー心理学はスポーツです」と言われたことを深く納得しています。頭と口先だけの私を、子どもは時に見抜いているようです。責任を学んでほしい、自分のことは自分で決めてほしいと思って、「あなたが決めることよ!」と言ってきましたが、ある日のこと、「お母さんの『あなたが~よ!』というのがとてもイヤなんよ!」と激しく言われて驚きました。「選択権はあなたにあるのよ」と言われ、冷たく突き放されたような、また押さえつけられた感じを、彼女は受けていたんだと気づきました。きっと、責任を学ばせようと思っている私があるからなんでしょうね。
A
 「あなたが決めることよ」と、私はあまり言いません。私は、うちの子どもとつきあうときも、自分の生徒さんとつきあうときも、何か向こうが決めるべきことをこっちに相談してきたら、「お好きなように」とか「私は知らん」とか言っています。とても無責任でしょう。「あなたが決めることよ!」という“あなたメッセージ”をやると、嫌われます。「私は知らん」と言うと、冷たいけれど、“私メッセージ”だから、あまり嫌われないんです。だって、私は知らんもん。みんな、いろんなことで相談に来ます。「高校を替わろうと思うんだけど、伯父さんどう思う?」。「俺は知らんよ、そんなこと。あなたの思うようにしたら?」でしょう。だから、「私は知らない」「私はそれに関与できない」「私の仕事じゃない」というふうに言っています。
 アドラー心理学を学んで、ときどきこうやって子どもからパーンとパンチを喰らって、それでまた賢くなるんです。考えて考え直して、ちょっと言い方を工夫して……。完璧な“アドラー・ママ”なんてこの世に存在しないので、いつもどこかおかしな抜けたことをやっていて、それで誰かに言われて、「あっ、そうか」と出直して、そしたらまた別のところが抜けていて、そうやって一生暮らすんです。それってすごく素敵じゃない。一生仕事があって。(回答・野田俊作先生)

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