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スレッドNo.502

学校が荒れるのは?

Q
 わが子は小学校6年生です。今、小学校高学年が大変荒れている状態です。昨年はクラスの担任が1年間持ちきれず、途中で担任が替わりました。今年もそうなりかねない様子です。少し前は中学校が大変なときもあったようですが、子どもたちが荒れるのは何が原因なんでしょうか?

A
 わからん。なんでわからんか。例えば、校長が悪いとか、教育委員会が悪いとか、文部科学行政が悪いとか、日本国の基本的なあり方が悪いとか、資本主義経済機構が悪いとかいう説もあります。それから、インスタントラーメンの食べ過ぎが悪いとか、コカコーラが悪いとか、子どもたちにカルシウムが足りないからとか、ビタミンEが足りないからとか、タンパク質が足りないからという言い方もあります。それから、親が子どもたちをちゃんと育ててこなかったからとか。確かにそうなんです。親も無罪ではない。
 この間、ここ(アドラーギルド)でメロンを食べました。僕たちの子ども時代には、メロンは一生に一度食えるか食えないかの食べ物だった。臨終のおじいさんに、「おじいさんメロンよ」「おお、これがメロンか!」。今の子どもは「なんだメロンか」。あれは躾けを間違ったね。僕たちの子どもは過剰な贅沢の中で育ってしまって、人間が生産していくこと、生産したものを大事に使っていくことを知らない。おふくろさんは、靴下に電球を突っ込んで縫っていた。今、縫った靴下なんか子どもは絶対履いてくれない。基本的に生活全体が贅沢になった分だけ退廃しているから、子どもたちに我慢したり辛抱したり協力の必要性を学んでもらうチャンスを逃している。
 家庭の育児が悪いねえ。父親と母親の協力体制が悪い。だいたい、お父さんがどこに勤めているのか知らない。「お父さん何してるの?」「会社員」「会社員て何?」「さあ」「何て言う会社?」「さあ」。お母さんは立派に主婦として家事しているかというと、レトルト温めて家族に食べさせて、昼間はアドラーギルドへ来ておしゃべりしている(爆笑)。
 昔は子どもの社会があった。僕らの子ども時代は、中2から幼稚園まで縦関係の社会があった。子どもたちは自然にその中へ入っているから、その中でさんざん良いことも悪いことも覚えた、このごろ崩壊した。遊び場がなくなった。塾へ行く。学校も、あんまり小学生が中学生とつきあうのは良くないと、介入してくる。それで子ども社会がなくなった。これも原因かもしれない。
 太陽黒点が11年周期で増えたり減ったりする。人体精神に影響を及ぼすそうで、それも問題かもしれない。ご先祖供養が足りない。家の方角が悪い方を向いている。そんなのもあるかもしれない。絶対ないとは言えない。ないという証明ができない。
 原因というのはまず無数にあって、思いつくものを全部集めても、その他にもまだあるかもしれないでしょう。だから、「今、小学校が荒れています。原因は何か?」と言われても、「知らない」としか言いようがない。無数にあるだろう。担任を替えても駄目だと証明されましたから、担任が悪いと言えない。校長を変えてもたぶん駄目なのかもしれない。
 僕たちはだから原因に興味を持つのをやめました。これから先どうして生きていったらいいかを考える上で原因は必要ない。原因についての知識は必要ない。
 またO157の話です。面白がってはいけないけど興味を持って見ていた。厚労省はドーッと堺市へ人を送り込んで何をしたかというと、原因調査です。そんな馬鹿なことはあとからしろよ!伝染病をこのごろの医者はあまり知らない。あまり診たことない。癌とかはたくさん診たことあるけど。「大腸菌で食中毒?そんなものは教科書に書いてあったが、実物は……」。診断の仕方とか治療指針を先にお医者さんに周知徹底するとか、子どもたちが入院する場所を教えるとかをすべきです。治療したら腎臓に副作用が残りますから、人工腎臓の手配をすべきです。そんなん全然後回しです。まず原因追及する。その間に子どもはバタバタ死ぬ。あれはわれわれが取り憑かれている“原因追及病”です。別にカイワレでもお肉でもいい。それがわかっても死にかけている子どもは助からない。治療は、原因と関係なしに治療方針は立ちます。
 心理学でもそうで、そのクラスを立て直すことは、例えば新しい担任がアドラー心理学学んで立て直そうと思えば、どんな原因であったにしても、担任が本来原因でなかったとしてもそのクラスは立て直せます。あるいは、親がクラスを立て直すわけにはいかないが、自分の子どもがそのクラスにいても、あまり大きな被害を被らないで大人になるように援助しようと決心すれば、あまり原因に興味を持たないでください。時間の無駄です。

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