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スレッドNo.511

横の関係(3)

 子どもたち1人1人が最低限みんなが学ばなきゃならないミニマムレクワイアメントっていったい何なのかを、ホントにちょっと利害関係を離れて考えたい。子どもたちが本当に学ばなければならないものは?何を振り落とせるのか?それからどんなことを子どもたちに早くから教えてやっていいのか?学びたい子に早くから英才教育をしてあげてもいいじゃないか。中国は今徹底的に英才教育をしている。中国の英才教育の成果は、今や日本のコンピューター業界を完全に喰ってしまいました。日本人はもう中国人のソフトエンジニアには絶対勝てない。「ボク、ソフトウエア好き」と言ったらソフトウエアだけで食えるようにした。中国人はあれは得意で、上海雑技団かなんかで小さいときから曲芸させていた民族ですから、同じようにコンピューターの教育を早くから始めますから、ハタチくらいになったら日本のプラグラマーなんかが足下にも及ばない専門家になっている。国際競争の中で、日本の教養主義というのは完全に立ち遅れている。しかも、本当に才能のある人たちをいっぱい潰している。エヴァリスト・ガロアのという天才数学者がいます。「群論」を書いた人。この子は非行少年で凄い変な子だったみたい。今で言うアスペルガーかな?今の学校にいたら絶対、情緒障害学級かなんかにやられて、「教育委員会へ相談に行きなさい」と言われて、スクールカウンセラーの世話になったタイプの子です。それを中学の先生が、その子が凄い数学が好きなのを見つけたんです。中学の数学の教科書を退屈して全然読まない。それで大学の当時の解析学の教科書を彼にあげて、「自分の授業の間授業を聞かなくていいからそれをやってていい」と言ったんです。それでガロアは大学の解析学の教科書を凄い楽しんで読んでいました。15歳くらいのときに論文を1つ書きました。その論文があんまり高度すぎてよくわからないから、当時の代数学者たちに送ったんです。「こんなのをうちの生徒が書きました」って。フーリエとか当時の代数学者が読んでよくわからなくて、「よーわからんな」と言っていたら、そのうちガロアは女の子をめぐって決闘して、その傷がもとで死んじゃったんです。凄いです。死に方もなかなか非行少年らしくて。死んじゃってしばらくしたら、その「論文」の意味がわかったんです、何を書いてあるか。それはほんとに世紀の大発見でした。数学の一番根本になること、僕らが普通数学と言っているもひとつ向こう側にあること、メタ数学についての世界最初の論文で、抽象代数論の世界最初の論文で、そこから僕たちが凄い世話になっているんですけど、15歳の中学生に。でも、その子が論文を書けて、人類に利益を与えることができたのは、担任の先生がその子に勉強をさせなかったからなんです。当時の中学の必要科目を免除して、「できることをやりなさい。それがあなたが一番この世に役に立つことだから」と、その子にできることをやらせた。やっていること自体は先生は理解できなかった。何か凄いことをやってるなということしかわからなかった。それは今はやりにくいと思う。今は19世紀初めころ、フランス革命のころのフランスほど大らかな社会ではないですから。やりにくい社会のほうが間違っていると思う。子どもの個性をもう1回再評価しないといけないし、全部の子どもに同じことをさせるという考え方をやめないといけないし、進んでいる子は進んでいる子なりに、遅れている子は遅れている子なりに個別にカリキュラムを考えてあげないといけないし、そのために教員がもう1回再トレーニングを受けて、一斉授業で同時進行というやり方から脱却していかないといけない。それがアドラー心理学が謂うところの「横の関係」の大きな意味です。
 「縦の関係」「横の関係」で質問があったけど、質問者がもとの言葉の意味を全然理解してないものだから、言葉の意味の理解に帰ってお話をいたしました。

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