占いからの脱却
Q
私は六星占術という占いにはまっています。物事の判断をこの占いで決定することが多くあります。しかし「所詮占いは占い」という気持ちもあり、早くこの占いから脱却したいと思うのですが、どうも気になって仕方ありません。どうすれば脱却できるのか教えてください。また野田先生は占いをどうお考えでしょうか?
A
えーとですね、未来はどうやって決まるかというと、こう考えるんですよ。インド人がこう考えるので私もこう考えます。普通は時間があって、こう過去があって未来があって、で人間が現在こう歩いていると思うでしょ。こう考えるとこのへんに未来の何かがあったりして、歩いて行って出会うと思うじゃないですか。家があったり木が生えていたり。ところがインドの人たちはそう考えなくて、こう川が流れているんですよ。川はこっちからこっちへ流れているんですけど、上流から下流へね。で上流が未来なんですよ。下流が過去なんですよ。私は川の中に立っている棒っくいみたいなもんで、時間が向こうから来るんです。ワーッて突然来るから何かするんですよ、私が。何かすると下に波が立つんですよ。この波が立ってるあとに残ってる波をカルマと言うんです。「業(ごう)」ね。こっち側・未来には何もないんです。ただ「出来事」が次々起こってくるので、初めから家が建ってたり木が生えたりしないんです。私がパッと時間に出会って何かをする結果、世界が形づくられるわけ、私のカルマで。だから占いはないんですよ。未来は一切予言できないんですよ。というのは未来のある時点で私が何をするかでその時点が作られるから。全部私の行為だけで決まると思っているんです。で、占いというのは、人間が不安だからその不安から逃れるために編み出したまじないの1つですね。未来のことが知れるといいなと思うんですよ。その未来のことは一番根本的なところでは知ることができないだろうと思うんです。ただ、知ることはできないけど、何が起こっても自分のすることをしようと思ってさえいれば、そうビクビクしなくてもいいと思うんです。最後どっちにしても死ぬだけだし、最悪の場合。死ぬのは何してても死ぬしね。占いは僕、まったく信じてません。別に占いでお商売している人の邪魔しようとは思わなくて、そういうので助かる人がいるなら助かってもらっていいけれど、私自身は占いに助けてもらおうとは思いません。