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スレッドNo.673

キレやすい子

Q
 キレやすい子が増えたと言われますが、全国的に増えたり減ったりするものでしょうか?そんなに増えているということは、世の中が悪くなっていっているんでしょうか?

A
 悪くなっていっていると思います。われわれは間違った教育をしているから。キレるって何かといったら、自分の直接的な欲求・欲望があって、それがすぐに満たされないと辛抱できないということじゃないですか。つまり、辛抱するとか我慢するとか堪えるとかいう理由を何も思いつかないんですよ。僕たちは辛抱する理由をいくらか思いついたのでキレないですんだんですけど、今の子どもたちは「なんで辛抱せなアカンのか」わからないんです。親とか教師とかも、彼らに納得できるように辛抱せなアカン理由を言えないんですよ。だって僕らは蕩尽(とうじん=贅沢)し尽くしているもの。贅沢し尽くしていて全然辛抱してないもん。欲しいもの皆買っているもん、結局。それで子どもたちに「我慢しなさい」は何も意味がない。言っていることに意味がないじゃないですか。だから辛抱する理由が何にもない。
 彼らに人生の意味をまったく教えてないと思う。人生の意味というのは、歴史の中にあるか、空間の中にあるか、私の中にはないんです。私だけを歴史とか社会とかから切り離して、ポンと取り出して、「あなたなんで生きてるの?」と言ったら、誰もわからないんです。例えば昔のお侍は人生の意味を持っていたと思うんです。家というものがあって、家というのは凄い抽象的なある存在なんです。この間読んだ小説は、十八代か前のご先祖が徳川家康さんの影武者で、その徳川家康さんのところへ真田幸村が来てころそうと思ったときに、家康になりすまして死んだんです。その功績でその子孫は代々旗本として、影武者の鎧の掃除をする係になって、江戸城へ午前10時に行って午後1時に退署してくる、良い商売ですね、1日に3時間しか働いてない。その鎧を磨いていればいいわけだ。十八代、ずっと鎧を磨くだけで暮らしているんです。この人たちは生きる意味はある、何はともあれ。十八代前のご先祖様の名を汚さなず、将来将軍がまた戦争に鎧を着て行くことがあれば、自分も影武者となって立派に死ぬということのために一生を生きて、誰も死なず。いよいよ明治維新になれば、誰も鎧なんか着ず、影武者もいらず、この人たちは意味なくなっていくんだけど、そういう家とか歴史とかいうものの中に意味を見出した時代もありました。それから国家とか社会とかの中に意味を見出した時代もありました。それからついこの間まで、会社とかの中に意味を見出した人もありました。妻や子どものために意味を見出した人もありました。「今は何よね?」というと、今は何もないんです。今僕たちが命を捧げるべき国もなく、誇りに思う家もなく、そんなら辛抱する理由は何もないじゃないですか。だからわれわれのもっと大きなもの、この世界全体、アドラーの言う共同体というものを小さいときから子どもたちに教え、あなた方に役割があって意味があることを伝えていかないと、そりゃキレるわ。

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