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スレッドNo.716

野田先生の補正項から

憲法第9条
2001年05月19日(土)

 今日、「憲法第9条についてどう思いますか?」と質問を受けた。質問者はたぶん教師だと思う。私は政治や軍事のことを特に研究しているわけではないし、それどころかむしろ無関心に近いので、なぜ私に聞くのかわからないけれど、まあせっかく聞かれたのだから、私なりの意見を述べておいた。以下、素人の意見だと思って読んでいただきたい。
 例えば、自衛隊は、道路交通法に従わなければならない。だから、敦賀かどこかに某国の軍隊が上陸して、兵庫県伊丹市にある部隊がそちらへ向かうとする。戦車(自衛隊では特車というようだが)は、信号が赤だと停止しなければならない。夜間だと、無灯火で運転してはいけないので、ヘッドライトをつけるから、格好の攻撃目標になってしまう。これは、いわゆる有事立法がないからで、有事立法がないのは第9条があるからだ。
 今さら本気で非武装中立を信じている人はあまりいないと思うので、自衛隊の存在そのものは容認するわけだ。としたら、それがどんな状態であるかを監査する権利を納税者はもっていることになる。法整備が不十分であることだけが問題ではない。装備についてもさまざまの問題があるようだ。陸上自衛隊は弾薬をあまり持っていなくて、一斉射撃を続けると半日で弾丸がなくなるという話も聞いたことがあるし、戦車はコンピュータ制御できわめて精巧にできているので前線で故障したとき修理できないという噂もある。そういうことが本当だとすると、われわれの税金が不当に使われていることになる。
 こういうことについて、冷静に議論できる雰囲気が必要だ。法を改正するかしないかは、現実に即応しているかどうかでもって決めるべきであって、そのためにはまず現実を知らなければならない。私は、法が理想をうたうことを、あまり好きではない。法というのは、きわめて現実的なものでなければならないと思っている。日本国憲法は、ややロマンティックすぎるのだ。



憲法第1条
2001年05月20日(日)

 昨日とは別のところで別の人から、「天皇制についてどう思うか」という質問を受けた。質問者はきっと教師だろうな。しかし、どうして私みたいな政治無関心派にこんなことを聞くのだろう。まあ、聞かれたことには私の考えを答えることにしているので、以下のように話した。
 まず「天皇」という名前はやめた方がいい。英語でいうと emperor で、「皇帝」ということだが、皇帝というのは、他民族を征服した王朝の君主のことをいうので、いくつか具合の悪いことがある。まず、実情にそぐわない。天皇は、日本国民の君主(という用語がいやなら、「統合の象徴」)であって、それ以外の国の君主ではない。つまり、「日本国王」なんだ。英語でいうと king だ。これなら私は認めることができる。
 第二に、「天皇」という名称の歴史的起源が怪しい。古事記や日本書紀の時代に、朝鮮半島の一部(いわゆる任那日本府)に対する宗主権の主張のために考え出された称号ではあるまいかと私は思っている。韓国・朝鮮人は、だからこの称号が嫌いなようで、韓国の新聞では天皇のことを「日王」と表記している。「日本国王」の省略だ。これは妥当な名称ではないか。
 第三に、歴史的に、この地域の皇帝は中国皇帝だったし、日本は卑弥呼以来何度か朝貢したことがあるので、中華帝国の辺境王国だったのだ。今の中国共産党はチベットに対してひどい迫害をしているのでちょっと困るが、むかしの中国皇帝はもうすこし鷹揚で、朝貢さえすれば現地の文化はそっくりそのまま認めたので、中国の属国でいるのもそう悪くはなかったようだ。中国が共産主義をやめて、イデオロギーのない帝国に復帰すれば、朝貢して、「日本国王之印」などいただくのも悪くないのではないか。
 こうして、「天皇」はやめて「王」にすることが第一の提案。第二は、皇室(ではなくて王室)の人々の基本的人権を認めること。たとえば、銀座か新宿あたりで私と皇太子が一緒に一杯呑む権利とかね。今みたいに、国民から隔離して暮らしていただくのは、あの方々に気の毒すぎる。あれじゃ「いけにえ」だよ。王というのも一種の世襲の職業であるから、能の家元程度には窮屈かもしれないが、その程度の窮屈さにしてさしあげたい。
 王制には賛成なのだ。だって、君主というものが必要なんだが、歴代の総理大臣の誰一人、君主にいただいていいほど上品じゃないんだもの。それに、外国の例を見ると、立憲君主制の国のほうが政情が安定している。共和制は、うまくいっているときはいいが、混乱しだすと歯止めがないようだ。
 以上の意見は、右翼からも左翼からも嫌われるだろうね。ある意味で国辱的だもんな。

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