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スレッドNo.776

成績の良かった中3女子の不登校

Q 
登校拒否に陥っている中3の女の子がいます。小さいころから学業優秀でいわゆる良い子でした。対人関係で緊張が高く、評価を気にするところが強い子でした。

A 勉強が良くできて、評価を気にするというのは、「賞賛」ということを目標に暮らしているタイプの子なんでしょう。人からほめてもらう、人から良く思われることを目標に暮らしている子は、行動が建設的なものであっても、つまり勉強が良くできるということであっても、それは(厳しく言えば)異常行動なんです。だから、子どもをほめて育てたくない。子どもをほめて育てると、その子は賞賛を求めて行動するタイプの子になる。
 その上に対人緊張が強いということは、一方で罰もあったんだ。アメとムチ。一方で脅しをやって、親や教師の望む基準に達したらほめるという教育をしたせいです。

Q 今は何事にも自信が持てず、肯定的な受け止め方ができにくくなっています。今、家族はそんな彼女に対して、気遣いながら生活しているようです。悪い言い方をすれば、腫れ物に触るよう。

A この女の子は、家の中で女王様になったんだ。

Q そのような対応が、彼女に本当にプラスになるのか疑問です。かといって代替案が思い浮かびません。何か良いアドバイスをお願いします。

A 家族の人に直接言わないとしょうがないけど、一般論としてお話しましょう。
 これはあるお母さんの相談です。息子は27歳。一応大学へ入ったんだけど、中退してしまってクサッていた。クサッていてもしょうがないと、働きに行った。でも、この人のやることは極端で、「うんと稼げる仕事を」と肉体労働をやった。3か月くらいやって、腰の骨も曲がって死にそうになった。やめて、今度はうちの中に閉じこもって暴れだした。「俺は不幸だ。何とかしろ。俺はいったいどうしたらいいんだ」。その時点で相談に来ました。
 お母さんは、「何とか息子を助けたい」と言う。私(野田)は、「そんな息子は助けられません」と言った。さらに、「そいつが馬鹿なんだから、馬鹿な相手をしてもしょうがないから見捨てなさい。27歳にもなっていっぺん働きに出て食っていけるヤツなんだから、そんなヤツの面倒を見ることはないから、そんなヤツを助けるようとしないほうがいい」と言うと、「そんなむごいことはできない」「助けようとするほうがよっぽどむごい。できるだけその子とのコミュニケーションを減らしなさい。飯くらいは食わして、命だけ保障して、それ以外何にもしないように。あなたは、できるだけ家にいないように、外へ遊びに行きなさい。友だちとチャラチャラ遊んで暮らしなさい」「そんなことをしたら息子は怒ります」「怒らせておきなさい」「お母さんは気持ちをわかってくれないと言います」「お前の気持ちなんかわかる気はないと言いなさい」「冷たい親だと言います」「そうよ、冷たい親よ、と言いなさい」……。
 子どもがある年齢に達すると助けなくていいですよ。登校拒否してどうじゃら、対人恐怖がどうじゃらと言って、その人たちを助けようとすると何が起こるかというと、「私が不幸であれば、人々は私を大切にしてくれる」ということを学ぶ。「私が幸せになったとたんに、みんな私から関心をなくしてしまう」ということも、たぶん学ぶ。だから彼女に興味を持たないほうがいい。1人で悩んでいてもらおう。人間には悩む権利があるから。
 昔、私の息子が悩む権利を主張したことがあります。「まあ、悩んでいるではありませんか。お父さんに相談しますか」「いや別に」「じゃあ、しばらく悩んでいますか?」「悩んでいる」。なんで悩んでいるのかわからなかったが、最近、他の筋から理由がわかった。わかったからといってどうしようもないが、どうも、私の別れた奥さんつまり、彼の母親と喧嘩したみたい。それが理由みたい。当分悩んでもらおうと思う。人には悩む権利があるから。「相談してみるか?」と聞いたら、「相談しない」と言う。それなら彼の悩む権利を最大限保障しないといけないから、それが親の勤めです。当分悩んでいてもらうことにします。これって勇気がいります。子どもを悩ませておくのは。
 世間の親は、何とかしようとする。何とかしようという心は、いったい何だろう。悩んでいる子どもを助けたいというのは、実は子どもを助けたいのではない。実は私が助かりたいのだ。子どもが悩んでいるのを見るのはつらいから、そのつらさから出たい。そのつらさというのは、子どもの課題じゃなくて親の課題です。親の課題を解決するために、子どもの行動を変えたい。これが一番タチの悪い支配性です。こうやって、実は自分が助かりたいのに、相手を助けるような顔をして相手を変えるのを、アドラーは“人生のウソ”と言った。人生のウソから脱却したい。正直でいたい。
 私は、やっぱり子どもが悩んでいるのはイヤですから、私のエゴで助けたいと思って、「助けたいんですが…」と言いましたが、敵は見破って断りました。
 さて、悩んでいる子がいてその子を助けることができないとき、親にできる選択肢は、「暗く暮らす」という選択と、「明るく暮らす」選択があるんです。私は、迷わず明るく暮らします。子どもを悩ませたまま、明るく暮らします。(野田俊作)

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