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スレッドNo.793

4歳男児が5か月の妹を乱暴にかわいがる

Q
 4歳男児が妹(5か月)に対して、ベッドに飛び込み危険を感じるほどかわいがります。2歳半になれば話せばわかると言われるのですが、今のところ同じことの繰り返しで困っています。時には叩いてやめさせ、あと言葉でフォローしています。どうしたらいいでしょうか?

A
 (穏やかに)話し合いをして、子どもに選択してもらうんです。選択肢は、子どもが考えても論理的だと思われることで、しかも「穏やかに」でないといけません。親が恐い顔をしていると罰と同じになります。「この子と遊びたいんだったらやさしくしてください。やさしくできないんだったらお部屋へ帰ってください。どうしますか?」とたずねる。「やさしく遊ぶ」と言うでしょう。でも、すぐやさしく遊びませんわ。ということは行動でお部屋へ帰るほうを選んだんだ。「じゃあ約束だからお部屋へ帰ってください」「イヤだ」「自分1人で帰りますかそれとも抱っこしてもらって帰りますか」「1人で帰る」。そうしたら、一定時間、15分とか20分部屋から出てきてはいけない。出てきたら、またたずねます。「赤ちゃんと遊びたいんだったらやさしくしてください。もしもやさしくできないんだったらお部屋へ帰りましょう」。これを2,3回やると、子どもはやめます。
 叩いて、特に、ときどき叩いて育児するのは猛烈にまずい方法です。たくさん弊害がある。まず、親が嫌いになる。それから、赤ちゃんと遊ぶこと、遊び方が乱暴なことと罰せられて叩かれることとの間に、論理的なつながりがない。だから納得できない。「仲良く遊べないと危ないからお部屋へ帰ってちょうだい」は、つながりがあるから納得できる。
 叩いて育てると子どもが消極的になります。叩いて罰することで、ある行動をやめさせることはできる。でも、新しい良い行動を学ばせることはできない。やさしく遊ぶ方法を学ばない。叩いて育てると、罰する人がいないときに不適切な行動をやる可能性がある。お母さんがいない隙を見てやるかもしれない。中には、叩いてほしい子もいる。注目関心を引くために。言葉で言うより手を出して叩いてもらうほうが、もっと激しく私を注目していることになる。
 この質問の場合、叩いてもらう目的でやっている可能性がだいぶ高いと思う。大人が見てないときはこんなことしないで、お母さんが見ているときだけやって、お母さんに叩いてもらおうと思っている可能性があります。いずれにしても大変まずいやり方です。言葉というのは、子どもと話をすれば何だっていいというわけではない。正しい話し方と間違った話し方とがある。「そんなことしたら駄目でしょう」は間違った話し方です。「もしも一緒にいたいんだったら仲良くしてほしい、仲良くできないんだったらお部屋にいてほしい」は正しい話し方です。
 いつも2つ以上の選択肢を与えること。もしも子どもが、選択肢のまずいほうを選択したときは、赤ちゃんを乱暴に扱うほうを選択したときは、もう1回議論しないこと。「さっき約束したでしょう」「やさしくしないと駄目よ」と言わないこと。行動で選んだんだから実行してもらう。無駄な議論はしない。(野田俊作)

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